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女神の箱庭I =カサナルセカイ=  作者: 山吹十波
第11章 力と知恵と魔法と
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勝者の夜 -11-08-


「カナデさん、シオンさん一回戦突破おめでとうございます!」


「ありがとうございます」「ありがとうアスカ」


「隊長クラスの試合ってほとんど最終戦争でしたよね」


「エンマ団長とシズネさんの試合とかもうすごすぎてよくわからなかったし」


「お兄ちゃんが一回戦で落ちるとはなぁ……」


「相手が悪かったですよ。シズネさんウンディーネなんですから」


イーリスがモエをなだめる。


「まあ、他の姉妹(きょうだい)は全員勝ったからいいか」


「他にも兄妹(きょうだい)いるの?」


アスカが尋ねる。


「だってカナデさんもシズネさんもオトハさんももう姉妹(きょうだい)みたいなもんでしょ?」


「まあ否定はできないんだけど」


普段の二人の会話を聞いてる限りは。


「ということで頑張ってねお姉ちゃん」


「なんかそれ羨ましい」


アスカが謎のコメントをつぶやく。


「そういえば明日のトーナメントって……」


「もうすぐ発表だね」


と言った瞬間シェリーからメールが送られてくる。


「えーっと初戦は……オトハ対シオン」


「……シオンさん頑張ってください」


「正直勝てる気がしないんですが……」


「オトハLV 75超えたって言ってたしなぁ……。あ、一つヒントをあげるとすれば、オトハ《二刀流》持ってるから使ってくるかも」


「カナデさんそれはヒントではなく死刑宣告に近いです」


「あの魔法にさらに武器が加わるとか……」


「しかも戟の戦い方って誰も知らないですよね……」


「……この状況作りだしたの全部カナデさんですね」


「うわー……ごめんねシオン」


モエが隣からカナデの表示枠を覗き込む。


「なになに第2試合はタロウさんとルイさんで、第3試合が……ってお姉ちゃんハルトさんとだよ?」


「……あの人って強いの?」


「友達にシルフギルドの子がいるんですけど、その子曰く『よくわからない』、と」


「え?なんで?」


アスカの発言に思わず問い返すカナデ。


「あの人あんまり戦わないらしいですよ。でも、武器は鎌だって言ってました」


「……そんな戦法のわからない武器にどう対応しろと?」


カナデもシオンと同じく頭を抱える。


「第4試合がシズネさんとエイダイさんですか」


「お姉ちゃんエイダイなら勝てたんじゃない?」


「え?なんで?」


「だってエイダイお姉ちゃんがお願い(・・・)したら喜んで負けてくれそう」


「そうかなぁ……」


私に姉さんと同じようなことができるだろうか……いや、無理。


「あ、そういえばステラさんカナデさんの勝ちに大金賭けて大勝ちしてましたよ」


「教皇って賭け事していいの?っていうか次からは勝てる確証無いから大金賭けるのやめさせてね?」


「わかりました注意しておきます」


さてと、というとカナデは立ち上がった。


「明日も早いからそろそろお風呂でも入って寝ようかな」


「私も入ります」


「あ、私も」「私も」「じゃあ私も……」


「なんで全員?」


「いいじゃないですかカナデさんの部屋のお風呂広いんだから」


「5人ではいっても余裕だけども……」


「さあ行きますよカナデさん」


「ちょっと待ってシオン、着替えが……」


「大丈夫ですすでに用意してあります」


「なんで!?」


強引に脱衣所まで連れ込まれるカナデ。


「カナデさんって肌綺麗ですけど何かしてます?」


「え?アバターの問題じゃないの?」


「……そう思ってるならそれでもいいです」


イーリスが落ち込んだ。


「カナデさんの血飲んだら美人になるとか……」


「えっと、アスカ……そういう伝説はないよ?それに肌ならシオンの方が……」


「これはアバターの問題です」


「いやでも現実(リアル)でも……」


「気のせいです」


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