2/7
7/2Side:織姫
「ああ、牽牛様、私の彦星様……ようやくまた、会えるのですね」
「来る日も来る日も機を織り続け、また一年が経とうとしています」
「あっという間でもあり、長く苦しい時でもありました」
「まったく、機械が服を織るようになった今や、私の織物など芸術品でしかないというのに。なぜ私はこんなことを続けているのでしょうか」
「なんて、そんなことを聞いても、答えなどないのでしょう。もはや、意味なんてとうの昔に失われています」
「ただかつて、私と彼が犯した過ちが、罰として残り続けている」
「彼も私もこの呪縛から逃れることができない。だから私は今もただ、意味もなく機を織り続けるのです」