Ⅹ:道の真ん中で結婚を叫ぶ
先日、私がバスを待ってる時のことだった。
何やら車の窓を全開に、叫ぶ女性が…
「おかげで結婚できました~ありがとうございま~す!!!」
助手席にいた彼女は身をのりだし左手のダイヤのついた指輪を指しながら叫びつづけて最後には私の結婚していた時の名前をフルネームで言った。
ん?私に叫んでる?しかも、今現在その名字で呼ぶ人はいない。
でもどこかで見たような。
あっ彼女は昔見てあげた人で、名前は…う~ん。思い出せない。
彼女はちょっと太めな、お世辞にも美人とは言えなかった。
しかし、笑顔はお多福のような人。どちらかというとキャラクター的な人だった。
4,5年前に知人のつてで、私のもとにきた。
当時29才だったこともあり、気持ち焦った感じを受けた。
彼女の相談内容はもちろん恋愛、結婚だった。
知人から事前に聞いてたのは、ご実家が裕福なせいか少し高飛車だということ。
確かに見る前の一言はブッ飛びすぎて笑えた。
「私ほどの人間に合う人います?私は敷居が高いと思われているのか、なかなか男性が私に好意を寄せていても、伝えにきてくれない。もし、伝えにきても私のレベルに達してなければ、ホップステップダウンよ」
ん。ヤバいタイプというか、勘違いが面白すぎと苦笑いしつつ、見てみると、確かに今まで彼氏もおらず、アプローチかける人もいない状態だったようだ。
だが、30才の終わりから31才になるころ、出会いのチャンスがあり上手くいけば結婚の可能性もある、しかし彼女の性格が少し障害になってる。
もし、これがダメなら次は38才まで出会いがない。
彼女に、とてもいい人との出会いが30,31才であるけど、彼は敷居が高いと躊躇して、引いてしまう傾向があるかもね、だから少しだけ1番に私を出さないように注意してと。
例えばと訪ねるので、話をしたくても、まずゆずって彼に話させるとか、
食べたいものはと聞かれたら、まず相手が何を食べたいのかを聞いて、自分は○○を食べたいと言う。
最終的には自分中心になってもいい、話したいことを話してもいいし、好きな食べ物を食べてもいいが、あなたを優先してますというアプローチをすること。ふりでいいから、やってみること。
「えー!なんで私が」
とブツブツ言い出していたが最終わかったと素直に言った。
彼女は、高飛車な態度をとるので一見わかりづらい、理解しづらいところがあるが、根は健気なのだ。
と話したことを思い出した時、名前を思い出した。Nさんだった。その時信号が青になり、停止した車から叫んでいた車が動き出した。最後に、更に大きくありがとうございました!と手をブンブン降りながら叫び車はその場を後にした。
私が伝えたことを健気に守り幸せを勝ち取ってくれたんだと思いながら、私も幸せな気持ちになったが、叫びながら去って行ったあとのバスを待ってる周りの視線がささる。
バス早くきて…恥ずかしすぎる…笑
皆さん、人通りの多い場所で叫ぶの今後禁止です。
でも幸せ報告ありがとう私はヒントを与えたまでで、努力して手にいれたNさん自身のおかげですよ、つづく