勇者と魔法使いのショートコント 友達の結婚式編
ダンジョンに潜る前の話です。
魔法使い
「最近少し嬉しい事があったんですよ」
勇者
「嬉しい事?」
魔法使い
「はい。友達が結婚することになったんです」
勇者
「ほう、良かったじゃないか」
魔法使い
「という事でトマトをぶつけに行こうと思うんです」
勇者
「おまえ本当は妬んでいるんだろう?」
魔法使い
「何言ってるんですか! 私がそんなことで友達を妬んだりするわけないじゃないですか!」
勇者
「お前が言っても一切説得力がない」
魔法使い
「勇者さんは何ならぶつけても良いと思いますか?」
勇者
「なんでぶつける前提なんだ」
魔法使い
「やっぱ塩ですかね」
勇者
「除霊か」
魔法使い
「大丈夫ですよ下から投げますし」
勇者
「土俵入りか」
魔法使い
「ところで勇者さんは友達の……、あ、いや何でもありません」
勇者
「途中で察するな! 俺にだってお前ら以外の友達くらい居るわ!」
魔法使い
「それは意外ですね」
勇者
「俺もお前に友達がいることがすごく意外だったんだが」
魔法使い
「はい、まあそんなに仲がいいわけじゃないんですよね」
勇者
「そうなのか」
魔法使い
「一回だけ街ですれ違った程度」
勇者
「それ赤の他人って言うんだぞ」
魔法使い
「聞くところによるとその女はなかなか金持ちらしいです」
勇者
「ほう」
魔法使い
「新郎もイケメンで」
勇者
「それで?」
魔法使い
「妬ましい」
勇者
「やっぱり妬んでるんじゃないか」
魔法使い
「トマトだと汚れちゃうから、ぶつけるのは味噌にしようかな」
勇者
「なんで更に汚れるものをチョイスした」
魔法使い
「だって味噌だったら見てる人も『あ、あの人ウンコ漏らしたんだな』くらいしか思わないじゃないですか」
勇者
「人生の終わりだろそれは」
魔法使い
「じゃあカメムシ」
勇者
「テロか」
魔法使い
「でも汚れないですよ?」
勇者
「ニオイだろ問題は」
魔法使い
「じゃあカボチャは?」
勇者
「殺す気か!」
魔法使い
「トマトみたいに汚れないしカメムシみたいにニオイも付かないと思うんですよ」
勇者
「ぶつけられた奴がトマトみたいにぐちゃぐちゃになるだろうが!」
魔法使い
「アハハ! 勇者さん面白いこと言いますね!」
勇者
「何が面白ぇんだよ!」
魔法使い
「じゃあ鉄球でもぶつけましょうか!」
勇者
「殺意が加速してんじゃねえか!」
魔法使い
「だって勇者さんがいつまで経っても私と結婚してくれないから!」
勇者
「俺は関係ないだろ!」
魔法使い
「ありますよ! もし私が勇者さんと結婚してれば、勇者さんに近づいてくる女を合法的に殺戮できるじゃないですか!」
勇者
「そんな法律は無い!」
魔法使い
「どうしても私と結婚したくないんですか!」
勇者
「うん」
魔法使い
「じゃあ私と結婚したくなるまで拷問ですね」
勇者
「くっころ!」
おわり
お読みいただきありがとうございました!




