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ダンジョン編 7 闇魔道士と調合師と女騎士の二階層

――スライムが現れた!



女騎士

「くっころが出たぞ!」



闇魔道士

「いやスライムだろう」



スライム

「わああああああ!」



調合師

「スライムの鳴き声が野太(のぶと)すぎるわ」



闇魔道士

「今の鳴き声だったのか!?」



女騎士

「よし、みんな戦うぞ!」



闇魔道士

「我に任せろ。闇魔法で(ほうむ)ってくれるわ」



女騎士

「おい闇魔道士、お前は本当に闇魔法を使えるのか?」



闇魔道士

「使えるとも! とくと目に(きざ)むがいい、()が最強の闇魔法を目にするこの瞬間(とき)を!」



女騎士

「おおっ、なんかワクワクするな!」



闇魔道士

「ゆくぞスライム! 『純白の殺戮者』(ネオ・ソリューション)!」



――闇魔道士はスライムに向かって塩を()った!




女騎士

「塩じゃん」



スライム

「ぎゃああああああ! 鬼! 悪魔!」



女騎士

「あっ、でも()いてるぞ! きっと体中の水分が奪われてるんだ!」



調合師

「まるでナメクジね……」



闇魔道士

「ふん、他愛(たあい)のない奴め。このまま息の根を止めてくれるわ」



スライム

「わああああああ!」



調合師

「止めて闇魔道士……」



闇魔道士

「なんだ調合師、モンスターに情でも()いたか」



調合師

「ううん、死んだら調合薬の実験台に出来ないじゃない……」



スライム

「いやあああああああ!?」



調合師

「まずこのカフェインをたくさん(ふく)んだ興奮剤を投与します……」



スライム

「あ、なんか目が覚めてきました」



調合師

「さらにこのバイアグラ……」



スライム

「ほぉう、ちょっと立ってきましたよ」



闇魔道士

「スライムなのにか?」



調合師

「さらにこの筋肉(きんにく)増強剤(ぞうきょうざい)を」



スライム

「ふおおおおおおお! ()いて来た! マッスルパワーが湧いて来たあああ!」



闇魔道士

依然(いぜん)として液体のままなんだが」



調合師

「次にこの半分が優しさで出来てる錠剤(じょうざい)を」



スライム

「効いたよね! 早めのパブ〇ン!」



闇魔道士

「優しさが半分なのはバファリ〇だろ」



調合師

「それからこのホムンクルス生成剤を」



スライム

「いやっ、悔しい、でもビクンビクン」



闇魔道士

「それクリムゾ〇だろ!」



女騎士

「詳しいな闇魔道士」



調合師

「最後にこれらをまとめて調合して投与するわ……」



スライム

「ふおおおおおおお! マッスル悔しい早めのビクンビクン!」



女騎士

「おおっ! 見事に混ざってるじゃないか!」



闇魔道士

「……おいその辺にしといてやったら」



調合師

「さて次は闇魔道士で……」



闇魔道士

「止めろ!」



スライム

「くっころぉ! くっころぉ!」



女騎士

「おいお前ら、どうやらこのスライムは『くっころ力』に目覚めたようだ。ここは私に免じて見逃してやってはもらえないだろうか」



調合師

「分かったわ……」



――その後、このダンジョンを訪れたモンスター学者によって新種のスライムが発見され、そのスライムは独特の鳴き声から「くっころスライム」と名付けられたのだった。



続く


お読みいただきありがとうございました!

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