ダンジョン編 2 顔見せ
勇者
「みんな、助っ人を連れてきたぞ」
狂戦士
「ヒャッハー!」
女騎士
「うわ、コイツか……」
調合師
「なんか怖い」
闇魔道士
「本当にコレを仲間にするのか……?」
狂戦士
「あぁん? 俺様に向かってコレだとぉ!?」
闇魔道士
「ふん、やる気か?」
狂戦士
「キスして」
闇魔道士
「なんでだ!?」
狂戦士
「ヒヒヒ! どうだ! いきなり男にキスを迫られた気分は! 怖いだろ! 怖いだろ!」
女騎士
「キースしろっ! キースしろっ!」
勇者
「なんの手拍子だよ」
女騎士
「やばい鼻血が出てきた」
勇者
「何に興奮してんだお前は」
調合師
「勇者はどうしてこんなクソキモい男を助っ人にしたの……?」
勇者
「まあ単純に強そうだったからな」
狂戦士
「ヒヒヒ! 俺は天下の狂戦士ぃ! この世で俺に勝てる奴は握力30以上の奴だけだ!」
勇者
「だいぶ負け越してんじゃねえか」
狂戦士
「とにかく俺が最強だぁ!」
闇魔道士
「それは聞き捨てならんな」
狂戦士
「ぁんだと?」
闇魔道士
「我こそは世界最強の闇力を持つ闇魔道士。どこの馬の骨とも分からん輩が世界最強を名乗るなど片腹痛いわ」
勇者
「なんで張り合ってんだよ」
女騎士
「ふん、それなら私も世界最強の『くっころ力』を誇る女騎士。趣味は将棋と阿波踊り。好きな料理は天ぷら」
勇者
「ただの自己紹介じゃねえか」
調合師
「私も言った方がいい?」
勇者
「アレと同類になりたいのか?」
調合師
「絶対に嫌……」
狂戦士
「ヒヒヒ! じゃあこのパーティーの中で誰が最強なのかここで決めようじゃねえか! 武勇伝で!!」
勇者
「武勇伝……?」
狂戦士
「先ず俺からだ! 俺は小さい頃から身体が弱く、医者からは大人になる前には死んでしまうだろうと言われていた」
勇者
「急に真面目になった!?」
狂戦士
「俺が野球と出会ったのはそんな時だ」
勇者
「これ誰の回想なんだよ!?」
狂戦士
「そして俺様は狂戦士になったのさぁ!」
勇者
「全く前後関係が分からないし武勇伝でも無かったんだが」
女騎士
「次は私の番だ!」
狂戦士
「無理無理! 女が俺様の武勇伝に勝てるわけがねぇ!」
女騎士
「昨日100ゴールドを拾ったんだ」
勇者
「日常の記録じゃねえか」
狂戦士
「ごはぁ!」
勇者
「吐血した!?」
狂戦士
「へっ……、中々やるじゃねえか!」
勇者
「おまえ戦争の話とか聞いたらショック死しそうだな」
闇魔道士
「最後は我だ!」
勇者
「料理の話でもするのか?」
闇魔道士
「我が魔導学園の学生だった頃、我はボッチだった」
勇者
「……うん?」
闇魔道士
「そんな魔導学園で学園祭が開かれることになった。しかし我は当日何もすることが無かった!」
勇者
「黒歴史じゃねえか」
闇魔道士
「そして我はジッとトイレの個室にこもり、ジッと壁のシミを見つめて学園祭が終わるのを待っていたのだ……」
勇者
「……」
女騎士
「……」
調合師
「……」
狂戦士
「あ、うん。お前が優勝だよ」
おわり!
お読みいただきありがとうございました!




