勇者とお姫様のショートコント!!!
――勇者は再び城を訪れていた!
勇者
「はあ、この前はひどい目にあったぜ。今日も姫に追い回されるんだろうか」
――勇者がお姫様の部屋の扉を開くと、なんとそこには見違えるように痩せたお姫様が!
お姫様
「勇者、ごきげんよう」
勇者
「すいません、豚小屋ってどこですか?」
お姫様
「ちょっと誰が豚ですの!?」
勇者
「えっ本当にお姫様!? あんなに一人で地震 起こせそうなくらい太ってたのに!」
お姫様
「まあ、失礼してしまいますわ!」
勇者
「でもなんで痩せたの?」
お姫様
「うふふ、貴方のお陰ですわ」
勇者
「えっ俺? でもこの前はお姫様に死ぬほど追い回された記憶しかないんだけど」
お姫様
「ええ。その時あまりに激しく動いたものですからスッカリ脂肪が溶けてしまいましたのよ!」
勇者
「やったじゃん!」
お姫様
「はい! ありがとう勇者。何かお礼をしないといけませんわね」
勇者
「じゃあおっぱい揉んで良い?」
お姫様
「痩せた途端 手のひらを反し過ぎですわ!」
勇者
「まあまあ、何はともあれ良かったじゃねえか。これで一緒に冒険へ行けるな」
お姫様
「ええ! でも旅の準備を整えたいの。一週間後にまた来てくださらないかしら?」
勇者
「分かった。ただしオヤツは300ゴールドまでだからな」
お姫様
「遠足ですの?」
―― 一週間後、勇者は再びお城を訪れていた!
勇者
「お姫様、痩せてたら可愛かったなぁ。ぐへへ。これから2人で旅してイイコトし放題だぜ」
勇者
「準備は出来たかー? ……ん?」
――勇者が扉を開けるとそこには最初より太ったお姫様が!
勇者
「おい豚ぁ!!!」
お姫様
「開口一番なんですの!!?」
勇者
「お前なにリバウンドしてんだよ!」
お姫様
「……この体型が私の宿命なのかもしれません」
勇者
「うるせえポンポン飯食ってるからだろうが!」
お姫様
「パンパンに食べただけすわ!」
勇者
「たらふく食ってんじゃねえか!」
お姫様
「ああ、こんな事では望まぬ相手と結婚させられてしまいますわ……」
勇者
「いやそんな絶望的な体型してたら相手も諦めるんじゃねえのかよ?」
お姫様
「あの男にそんな事は関係ありませんのよ! ただの政略結婚ですもの……。私はただの政治の道具に過ぎないのですわ」
勇者
「なにシリアスになってんだデブ」
お姫様
「ちょっと私が太った途端 手のひら返し過ぎじゃありませんの!?」
勇者
「どっちにしろもう一回痩せてもらうぞお姫様」
お姫様
「また追いかけっこですの?」
勇者
「お前を最初に見た時から思ってたんだ。転がりやすそうだなぁって」
お姫様
「……え?」
勇者
「ぶっ転がす」
こうしてこの国に
「城の中にはブタを転がすフンコロガシがいる」
という新たな噂が生まれたのであった。
続く
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