勇者と女騎士と狂戦士のショートコント
狂戦士
「んほー!」
勇者
「なんか道の真ん中でよがってる奴がいるんだが」
女騎士
「言葉を交わさなくても分かる。奴は『くっころ』だ!」
勇者
「『くっころ』はお前だろ」
女騎士
「そうだ。『くっころ』とは私であり、アイツであり、お前でもあるのだ」
勇者
「小宇宙か」
女騎士
「おいそこのお前。そんな道の真ん中で何をしている」
狂戦士
「ヒヒヒ! こうやって身体を土に擦り付けることによって多幸感を得ているんだ!」
勇者
「また変なのが……」
狂戦士
「ヒヒヒヒヒ! お前らタダで俺にエッチないたずらできると思うなよ!」
勇者
「なんでする前提なんだよ」
女騎士
「むしろ金を払ってでも遠慮したい」
狂戦士
「俺は狂戦士ィ! ここを通りたくば食い物を全部置いていけ!」
勇者
「嫌だよ」
狂戦士
「じゃあ仕方ねえ! この大剣のサビにしてやるぜぇ!」
――狂戦士は大剣を構えた!
勇者
「うわ剣でっか」
女騎士
「だが所々刃こぼれが目立つな。何と戦ったんだ」
狂戦士
「刃こぼれしてるところはお腹が空いたから食べただけだ!」
勇者
「どういう精神状態だったんだよ」
狂戦士
「ヒヒヒ! 俺は狂ってるだけじゃない! 頭もキレる頭脳派狂戦士!」
勇者
「とてもそうは見えないけど」
狂戦士
「お手もお座りも伏せも出来る!」
勇者
「犬並みか」
狂戦士
「おかわりは出来ないけど!」
女騎士
「犬以下だな」
狂戦士
「そんな俺はいろんなことを知っているぅ!」
勇者
「たとえば?」
狂戦士
「ハムスターの金玉はデカイ」
勇者
「……」
狂戦士
「試しに見せてやろう!」
勇者
「なんでお前が脱ぐんだよ!」
狂戦士
「さあ、そろそろ食い物をだす気になったか!? この大剣「象ころり」のサビになりたくなかったら早くしろぉ!」
勇者
「まずそのゾウさんしまってからにしろよ」
狂戦士
「もうタイムオーバーだ! この! 大剣でぇ!」
勇者
「くそっ、戦闘か!」
狂戦士
「木の皮を剥いで食べることにするぜぇ!」
勇者
「よし帰ろうぜ」
女騎士
「そうだな」
狂戦士
「んほー! セミの抜け殻おいしー!」
終わり
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