表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/212

勇者と魔法使いのショートコント 回想編

闇魔道士

しかし旅に出てからだいぶ経つが、いまだに魔王城が近づてきている感覚が無いな。



勇者

方角は合ってるはずだぞ。



魔法使い

そんなこと言って、私と離れたくないばかりに全く違う方向に進んでるんじゃないですか?



勇者

いや俺はお前と一刻も早く離れたいんだが。



闇魔道士

そういえばどうして貴様らは仲間になったのだ?



魔法使い

へえ! そんなに私と勇者さんの()()めが気になりますか! しょうがないですねえ語ってあげますよ!



闇魔道士

いや語らなくても良いぞ。



魔法使い

昔々あるところにぃ!



勇者

なんで昔話テイストなんだよ。いや実は……。





――勇者が魔法使いと出会ったときの回想!





魔法使い

ねえ、そこの勇者っぽい人。



勇者

ん、俺の事か? 君はどちら様かな?



魔法使い

私は魔法使いです。



勇者

ほう。



魔法使い

こんな私と一緒に旅をしたらとても良いことがあると思いませんか?



勇者

まだ何も情報を()てねえよ。



魔法使い

そこまで言うなら仕方ありませんね。貴方(あなた)の旅に付いて行きますよ。



勇者

さっきから誰と会話してんだよ。



魔法使い

じゃあ私を連れて行かないって言うんですか!



勇者

だからまだ何も言ってねえよ! いや待て。お前がどれだけ有能かは知らねえが、どうして俺に付いてきたいんだ?



魔法使い

ストレス発散ついでに魔王(まおう)討伐(とうばつ)したいからですよ!



勇者

ええ……。じゃなくて! 魔王討伐を目指す勇者なら山ほどいるだろ。なんでよりによって一番弱そうな俺なんだよ。



魔法使い

一番弱そうだからですよ!



勇者

ええ?



魔法使い

私には「屈強(くっきょう)なモンスターを前に成すすべなく凌辱(りょうじょく)されかけている勇者さん」を容易に想像できるんですよ。



勇者

お前の頭 腐ってんじゃねぇのか。



魔法使い

そして「んほぉ! モンスターに犯されるくらいなら魔法使い様に調教されたいのぉ!」って言って私に助けを()う勇者さんの姿がねぇ! 



勇者

(あ、コイツ絶対に関わっちゃいけない奴だ)



魔法使い

ねえ私の犬になってくださいよ!



勇者

嫌だよ!



魔法使い

私がメンチカツだとしても!?



勇者

唐突(とうとつ)にどうしたんだよ!?



魔法使い

私がメンチカツだったとしても!?



勇者

なんでもう一回言ったんだよ!



魔法使い

肉汁ジューシーだったとしても!?



勇者

さっきから前提がおかしいだろ!



魔法使い

じゃあ私が貝になりたかったとしても!?



勇者

知らんわ!



魔法使い

じゃあ私が(すで)に貝だったとしても!?



勇者

俺 今まで貝としゃべってたのかよ!?



魔法使い

どうして私を連れて行ってくれないんですか!



勇者

お前がワケ分からん事ばっか言ってるからだよ! 悪いが他を当たってくれ。



魔法使い

私の胸がGカップだったとしても!?



勇者

ともに行こう。



終わり


お読みいただきありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=onツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ