勇者と魔王と女幹部と海
――引き続き海!
女幹部
魔王様。海は楽しいですか?
魔王
なんだお前も来たのか。
女幹部
はい。水着を届けに参りました。
魔王
いらん。
女幹部
じゃあ私が着ることにします。
魔王
前から思っていたんだがお前勇者に似てないか。
勇者
おっ、女幹部も来たのか! じゃあみんなでスイカ割りしようぜ!
魔王
スイカ割り?
勇者
目隠ししてスイカを割るゲームだよ。これならカナズチヘッポコピーの魔王でも出来るだろ。
魔王
海の水ごと蒸発させるぞ貴様。
女幹部
まあまあカナ、魔王様。いったん落ち着きましょう。
魔王
お前カナズチって言いかけたろ。
勇者
じゃあ最初は魔王からな。
魔王
ふん、見ていろ私が一発でスイカをぐちゃぐちゃにしてくれる。
勇者
ぐちゃぐちゃにはするなよ?
女幹部
魔王様ファイトです!
勇者
じゃあ目隠しして、と。三回まわって「ワン!」て言ったらスタートだ!
――魔王は三回まわった!
魔王
ワン!
勇者
ぶふぉっ! 本当に言ったよコイツ! 「ワン」なんて言わなくていいのに!
魔王
なっ貴様 騙したな!
女幹部
騙されやすい魔王様かわいい!
魔王
お前も面白がってないでルールを知っていたんなら教えろ!
勇者
いいから早くスイカ割って来いよ魔王犬。
魔王
上等だ、貴様の脳天から先にカチ割ってくれるわ!
――その時、突如海から現れた*クラーケンが魔王を捕らえた!
*クラーケン……でっかいタコみたいなモンスター
魔王
いやあああ! なんだ! 何が起きているんだ!
勇者
落ち着いてよく聞け魔王。お前は今クラーケンに触手プレイされかけてるところだ。
魔王
落ち着いて聞いていられるか!
女幹部
ああ、魔王様、魔王様……!
魔王
くっ、女幹部、どうにかならないのか!
女幹部
触手目隠しプレイ美味しいです!
魔王
もうダメだコイツ!
勇者
心配しなくてもいいぞ魔王。本当に殺されそうになったらちゃんと助けるからな。
魔王
いやもっと早めに助けろよ!
勇者
だってコレやらないと怒られるんだもん。
魔王
誰にだ!
――クラーケンの触手が魔王の肌に伸び始めた!
魔王
ちょっと待て! これ本当にダメな奴だろ!
女幹部
ああっ魔王様が格下のモンスターに成すすべなく辱めを受けようとしている! 美味しい! 美味しすぎる!
魔王
お前あとで覚えてろよ!
勇者
さて、そろそろ助けるか。
――勇者の剣が閃き、魔王を絡めとってる触手を切り飛ばした!
魔王
はあ、はあ、気持ち悪かった……。
勇者
じゃあ今度は俺が行ってくるわ。
魔王
え?
――勇者はクラーケンにさらわれた!
魔王
何やってるんだ貴様は!
勇者
んおおおおおおお! 触手気持ちいいのおおお!
魔王
喘ぐな!
女幹部
これは……、アリ!
魔王
なんでもありか!
勇者
おっほほおおおお! おい魔王! お前ももう一回来いよ! 新たな性癖に目覚めようぜぇおおおおおお!
魔王
さてスイカでも食べるか。
女幹部
そうですね。
勇者
俺の分も残しといて欲しいのおおおおお!
魔王
やだ。
おわり
お読みいただきありがとうございました!




