表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/212

勇者と魔法使いのショートコント

* この話は先に投稿していた短編「勇者と魔法使いのショートコント」と重複投稿しています。


* 魔王と絡んでいる勇者とは別の勇者のお話です。

勇者  

「ようやく念願の魔法使いを仲間にできたぞ!」



魔法使い 

「よろしくお願いします」



勇者   

「さっそくだけどそこにスライムがいるから倒してくれないか?」



魔法使い 

「おら!」



勇者   

「……」



魔法使い 

「殺しましたよ」



勇者   

「さっき(なぐ)ったよね」



魔法使い 

「殴り殺しましたが」



勇者   

「魔法は?」



魔法使い 

「私は確かに魔法も使えます。でもこれくらいの敵に魔法なんてもったいないですよ」



勇者   

「そ、そうなのか。ちなみにどんな魔法が使えるんだ?」



魔法使い 

「まあトマホーク系とかニトロ系がありますね」



勇者   

「なんか両方危ない臭いしかしないんだけど」



魔法使い 

「魔法ですからね。魔法は兵器です。」



勇者   

「えー……。あ! あんなところにゴーレムが!」



魔法使い 

「私に任せてください。この魔法の(つえ)で殺します」



勇者   

「今度こそ魔法を使うのか!」



魔法使い 

「フン!」



勇者   

「……」



魔法使い 

「殺しました」



勇者   

「今殴ったよね」



魔法使い 

「はい杖で殴り殺しました」



勇者   

「魔法は?」



魔法使い 

「しかし勇者さん、私の魔法は一番威力(いりょく)の低いものでも半径1㎞を灰に出来るんです。こんな近くで使ったら私たちまであの世行きですよアッハッハッハ!」



勇者   

(こえ)えよ!」



魔法使い 

「ねえ勇者さん! もっと面白い話しましょうよ! モンスターの殺し方とか拷問(ごうもん)の器具についてとか!」



勇者   

「何テンション上がってんだよ! お前魔法使いじゃねえだろ!」



魔法使い 

「魔法使いですよ。だって私の魔法はあなたを笑顔にするためにあるのだから!」



勇者   

「いやさっきから顔引きつりっぱなしだよ!」



魔法使い 

「あ! あんなところに村人が居ますよ勇者さん!」



勇者   

「殺すなよ! 絶対殺すなよ!」



魔法使い 

「フリですか?」



勇者   

「違うわ!」



魔法使い 

拷問(ごうもん)は?」



勇者   

「駄目に決まってんだろ! この変態(へんたい)サイコパスが!」



魔法使い 

「じゃあ何ならいいんですか!」



勇者   

「何でキレてんだよ! 挨拶(あいさつ)くらいにしとけ!」



魔法使い 

「あいさつ代わりに腹パンですか!?」



勇者   

「ファック!(おちつけ、おちつけ俺)おい魔法使い」



魔法使い 

「はい」



勇者   

「お前、どうして魔王(まおう)討伐(とうばつ)に加わりたいと思ったんだ?」



魔法使い 

「それはもちろん、大義(たいぎ)名分(めいぶん)のもと私の殺りく魔法で暴れまわり、魔王軍を1匹残らず(ほうむ)りたいと思ったからです」



勇者   

「うわあ……」



魔法使い 

「今ドン引きしましたね?」



勇者   

「い、いや別に。じゃあ村人を殺すことに、お前の言う大義はあるか?」



魔法使い 

「……無かとですね」



勇者   

「なんでいきなり博多(はかた)(べん)になった」



魔法使い 

「すみません勇者さん。私久しぶりにモンスターと戦って興奮(こうふん)しすぎてました」



勇者   

「いやもうビックリしたわ。でも魔王を倒すためにはお前の力が必要だ。これからもよろしく頼むぜ」



魔法使い 

「そう言ってもらえると(うれ)しいですね。……あ、勇者さんの(ほほ)にハエが」


勇者   

「え?」



魔法使い 

「動かないでください! 今この魔法の杖で勇者さんごと……!」



勇者   

「俺も殺す気じゃねえか!!」



終わり


お読みいただきありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=onツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ