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勇者と魔王のショートコント 16

——前回壊れた魔王城の再建が行われていた。



魔王

……で、なんで貴様がいるんだ。



勇者

うん! もうすっかりカゼ治ったからね!



魔王

カゼをひいていてもここに来ていたではないか。



勇者

そう固いこと言うな。俺も魔王城の再建を手伝ってやろうってんだから。



魔王

勇者が魔王城の建築を手伝うなど聞いたことないが。



勇者

トンカチ、トンカチ……。あ、俺の股間にあったわ!



魔王

もう突っ込まんぞ。



勇者

あれ? ここに置いてたノコギリは……俺の股間にあったわ!



魔王

万能か。



勇者

突っ込んでんじゃん。



魔王

黙れ。



勇者

あれ? おい魔王、(くぎ)が足りなくないか?



魔王

む、本当だな。発注をミスしたようだ。



勇者

しょうがないから口から出そ。



魔王

なんで出せるんだ!



聖女

あの、ごめんください。



魔王

ん? 誰だお前は。



勇者

オロロロロェエエエ(おお。お前はあの時 自警団(じけいだん)()(あぶ)りにされかけてた女*じゃないか)


*第18部 勇者と聖女のショートコント 参照



魔王

勇者の知り合いか?



聖女

あの時は助けていただいて本当にありがとうございました。



魔王

勇者が人を助けた……?冗談だろ!



勇者

そんな事よりいっぱい釘出たよ。



魔王

使えるかそんな物!



勇者

んで、こんなところまでわざわざ俺を訪ねてくるってことは何か急な用でもあったんじゃないのか?



聖女

はい。実は私の故郷がオークの襲撃(しゅうげき)を受けていて……。



勇者

らしいぞ魔王。



魔王

残念ながらオークという種は私の配下ではない。



聖女

お願いです勇者様。私の故郷を救ってくださいませんか?



勇者

うーん。じゃあちょっとシミュレーションしてみるわ。



魔王

シミュレーション……?



勇者

お芝居してオークを倒す感覚を掴むんだ。ってことで俺がオークの役やるわ。



魔王

待て待て。貴様がオークをやったら誰が勇者をやるんだ。



勇者

いやだって魔王はオークに屈する女騎士の役だし。



魔王

そういうプレイがやりたかっただけだろう!



勇者

じゃあ魔王はモグラでいいよ。



魔王

なんなんだその振れ幅は!



聖女

じゃあ私がミミズやります!



魔王

お前もアホか!



勇者

はい。オークが村に入ってくる!

がおー。オークだぞー。



魔王

……。



勇者

動けモグラ オラぁ!



魔王

何にキレてるんだ!



聖女

キャアァァァ! 目の前にモグラが! 目の前にモグラが!



勇者

待てミミズ! お前に目は無いぞ!



魔王

突っ込むところはそこなのか!?



聖女

そうでした……! イヤアアアア! 感じる……、モグラの気配を感じるうううう!



魔王

……み、ミミズを捕まえたモグ。



聖女

イヤアアアア! 食べられちゃうううう!



魔王

(なんでコイツはこんなにノリノリなんだ……。)た、食べちゃうモグー。



勇者

じゃあオークがモグラを食べるオーク!



魔王

その語尾は無理すぎる!



勇者

ほらほら! モグラモグモグオーク!



魔王

何を言ってるのか全然わからんぞ!



聖女

ミミズは食べてくれないんですか!



魔王

大アホか!



勇者

よしイメージが湧いた。



魔王

今ので!?



勇者

今の俺なら絶対オークに殴られても全身を強く打って死亡で済む。



魔王

敗けているではないか!



聖女

すごい勇者様!



魔王

いいのかそれで……。



——勇者がモンスター討伐へ行くことになった!



終わり


お読みいただきありがとうございました!

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