魔法使いと女騎士の対決 3戦目
——魔法使いと女騎士の戦いが続いていた!
勇者
いってえ……。本気で叩くやつがあるかよ。
魔法使い
だって勇者さんがいつまで経っても喋り終わらないんですもん。
女騎士
見損なったぞ勇者。お前がくっこ「る」側だったとは。
勇者
なんだその活用形は。
魔法使い
では気を取り直して3戦目に移りましょう。
勇者
今度は何の勝負だ?
魔法使い
今回は「誘惑」対決です!
勇者
2戦目の「お色気」と被ってないか?
魔法使い
実は私、2戦目の結果に納得がいってないんです。もう一度似たような勝負で女騎士を叩き潰します。
勇者
趣旨変わってんじゃねーか。
女騎士
また欲望にまみれた薄汚い豚モンスターみたいな目で見られるのはゴメンだぞ!
勇者
それ俺のことだよな?
魔法使い
ルールは簡単。より勇者さんの心をつかんだ方が勝ちです。
女騎士
勝っても負けてもこれが最後だからな。よし。悔いのないように頑張るぞ!
魔法使い
じゃあ今回も私から行きますよ。……ねえ勇者さん……、私なんだか暑くなっちゃいました。
勇者
(魔法使いが色っぽい目で密着してくる!)
魔法使い
もう脱いじゃおうかなあ……。
勇者
い、いや、脱ぐったって下に水着着てんだろ。
魔法使い
ふふ。残念ながらもう水着は脱いじゃいました。だからこの服を脱いだら私は……。
勇者
おお!服の襟首をつかんで胸元をチラつかせる動作はエクセレント!もっと
近くで見てみたい!(やめろ!俺はそんな事で喜んだりしないぞ!)
魔法使い
心の声がダダ漏れじゃないですか。
女騎士
おい勇者。
勇者
ん?
女騎士
私は失望した。お前がそんな簡単に欲望に負けてしまうゴミムシだったとは。
勇者
さっきから辛辣過ぎない?
女騎士
お前とはもっとひたむきに「くっころ力」を高め合える友になれると思ったのに見当違いだったようだな!
勇者
なに興奮してんだよ。
女騎士
ヒヒーン!
勇者
そして興奮の仕方が おかしいわ!
女騎士
どうせ今でもお前は私にニンジンを食べさせたいとか思ってるんだろう!
勇者
どの時系列からも思ってねえよ!
女騎士
お前は馬主にふさわしくない!
勇者
そもそもお前が馬じゃねえだろ!
女騎士
お前なんかブタ以上ウマ以下の存在だ!
勇者
人だよ俺は!
魔法使い
ねえ女騎士。早く誘惑しないと貴女の負けになっちゃいますよ?
女騎士
それでも構わない。おい勇者!私と戦え!
勇者
え?
女騎士
私はこのパーティーに入れなくても構わない!だが最後に一つ確かめたいことがある。
勇者
待てよ。俺はお前と戦う気なんか……。
女騎士
阿波踊りで勝負だ!
勇者
踊れねえよ!
——勇者と女騎士が戦うことになった!
続く
お読みいただきありがとうございました!




