勇者と魔王のショートコント もしも身体が入れ替わったら
勇者
「もし俺と身体が入れ替わったらどうする?」
魔王
「自殺する」
勇者
「早いなおい。もうちょっと躊躇えよ」
魔王
「貴様なんかの身体になってしまったら夢も希望もないからな」
勇者
「チンチンは付いてくるぞ」
魔王
「黙れ」
勇者
「そうは言うが魔王よ、身体が入れ替わるということは、お前の身体に俺が入っているということだ」
魔王
「うっ、想像しただけで吐き気が……」
勇者
「お前の身体に俺が入っているということだ」
魔王
「なんで二回言ったんだ!」
勇者
「俺はお前と違って、魔王の身体であることを精一杯楽しもうと思う」
魔王
「嫌な予感しかしないんだが……」
勇者
「もし身体が入れ替わったらまずトイレに行く」
魔王
「やっぱりセクハラを働く気じゃないか!」
勇者
「そしてトイレットペーパーを食べる」
魔王
「なんで!?」
勇者
「次に風呂へ行く」
魔王
「くっ、さっきから身体を露出させるところにばかり」
勇者
「そしてトイレットペーパーを食べる」
魔王
「さっきから何がしたいんだ貴様!」
勇者
「魔王の身体を精一杯楽しみたいんだ!」
魔王
「精一杯楽しむ行為がトイレットペーパーを食べるってどういうことなんだ!」
勇者
「そして魔王城で働いているすべてのモンスターを集めて集会を開く」
魔王
「何を話す気なんだ」
勇者
「と、この辺でパンツを履く」
魔王
「今までノーパンだったのか!?」
勇者
「モンスターを目の前に俺はこう言う『お前たちは全員クビだ』と」
魔王
「ええ……」
勇者
「言いながら服を着る」
魔王
「今までパンツ一枚で喋ってたのか!?」
勇者
「そしてトイレットペーパーを食べる」
魔王
「完全に頭がおかしい人だと思われるだろ!!」
勇者
「で、クビにしたモンスターの代わりに美少女たちを雇う」
魔王
「好き放題やりよって……」
女幹部
「素晴らしいアイディアだ、勇者よ」
魔王
「多分お前もクビになってるぞ」
女幹部
「!?」
勇者
「ちゃんと魔王らしいこともするぞ。俺は魔王の名を世に知らしめるために、上空から写真をばら撒くんだ」
魔王
「いや予算の無駄だろう」
勇者
「それも勇者の裸写真」
魔王
「完全に空襲じゃないか!」
勇者
「人々は恐怖して魔王にひれ伏すだろう」
魔王
「貴様の裸を見てか!?」
勇者
「人々に恐怖を与えるだけではない。クリスマスになったら街の子供たちにプレゼントを配って回るんだ」
魔王
「飴と鞭というやつか。どんなプレゼントにするんだ?」
勇者
「パンツだ」
魔王
「テロ行為やめろ!」
勇者
「しかも勇者の使用済み」
魔王
「死人が出たらどうするんだ!!」
勇者
「魔王のパンツを被るのは俺だけでいいんだ!」
魔王
「いや貴様も被るな!!」
おわり




