【蔵出し】勇者と娼女のショートコント
勇者
「ん? 橋の下に可愛い女の子が立ってるぞ」
女の子
「はぁ……」
勇者
「こんにちはぁ」
女の子
「ひっ!」
勇者
「なんだよ人をモンスターみたいに」
女の子
「ご、ごめんなさい。っていうか誰……?」
勇者
「俺は勇者。魔王討伐をするために旅をしている」
女の子
「勇者……。私のところに来たって事は、その、アレよね」
勇者
「アレ?」
女の子
「私を、買いに来たんでしょ?」
勇者
「違うよ」
女の子
「違うの?」
勇者
「君を仲間にしてエッチなことしようとおもっただけだよ」
女の子
「それ違わない」
勇者
「魔王城に着くまで君は黙って俺の尻を叩いていれば良いんだ」
女の子
「何が楽しいの?」
勇者
「っていうか娼婦だったんだな」
娼婦
「……」
勇者
「どうして娼婦になったの?」
娼婦
「仕方ないじゃない、家族を養うためよ」
勇者
「でも全然客来ないね」
娼婦
「アンタが居るからでしょ」
勇者
「あ、すまん。邪魔になってた?」
娼婦
「もういいから」
勇者
「それじゃ邪魔にならないように寝そべっとくわ」
娼婦
「帰りなさいよ!」
勇者
「膝枕して」
娼婦
「帰れ!」
――2日目
勇者
「こんにちは」
娼婦
「……なんで来たの?」
勇者
「君の瞳に吸い寄せられて来たんだ」
娼婦
「じゃあ買ってよ」
勇者
「嫌だ。タダで持っていく」
娼婦
「私だって嫌よ。昨日もアンタのせいで客取れなかったんだから」
勇者
「それは良かった」
娼婦
「良くないわよ! 私が稼げないと家族が死活問題なの!」
勇者
「じゃあこの川で釣りでもしたら良いんじゃね?」
娼婦
「釣りって言ったって……、竿が」
勇者
「俺の股間に」
娼婦
「黙りなさいよ」
勇者
「大丈夫、ちゃんと持ってきたから!」
――勇者は釣り竿を取り出した!
娼婦
「その長いのどっから出したのよ……」
勇者
「だから俺の股間から」
娼婦
「黙れって言ってるでしょ! そもそもそんな簡単に釣れるわけ」
勇者
「釣れたぞ」
娼婦
「早っ!」
川の妖精
「あなたが落としたのはこの金のミミズですか? それともこの銀のミミズですか?」
娼婦
「すごいの釣れてる?!」
勇者
「ミミズより俺の大蛇に興味ありませんか、妖精さん?」
娼婦
「最悪だコイツ!」
川の妖精
「ありませんよゴミクズ」
娼婦
「口悪っ!」
――川の妖精は川へ戻って行った!
勇者
「ちっ、釣り損ねたぜ」
娼婦
「ミミズで女を釣ろうとしてる奴初めて見たわ」
勇者
「ところで、この竿とエサはやるよ」
娼婦
「えっ、くれるの?」
勇者
「それで魚を釣れば、今日は食いっぱぐれること無いだろ」
娼婦
「……ありがと」
勇者
「礼なんて良いよ。膝枕してくれたら」
娼婦
「イヤ」
おわり
お蔵入りした理由
次の展開を思いつかなかったから。




