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【蔵出し】勇者と闇魔道士のショートコント 1 パターンB

「勇者と闇魔道士のショートコント」と同じく、勇者と闇魔道士の出会いのお話です。

――勇者は新しい仲間を求めて採用面接をすることになった!




勇者

「じゃあ次の方どうぞ」




闇魔道士

「……失礼する」




勇者

「ではお名前をどうぞ」




闇魔道士

「我が名は闇魔道士。全てを闇へと帰す者なり」




勇者

「なんか物騒だな」




闇魔道士

「我は闇そのもの。我の前では魔王さえも生ぬるい」




勇者

「なかなか言うねえ」




闇魔道士

「我が闇に比べれば魔王など中辛程度」




勇者

「カレーかよ」




闇魔道士

「我にはサラダも付いておる」




勇者

「例えがよく分かんねーよ」




闇魔道士

「おい勇者。貴様などおしんこにも遠く及ばない」




勇者

「カレーで例えるの止めてくれない? なんで闇魔道士が勇者の面接でカレーの話してんだよ」




闇魔道士

「これぞカオス……!」




勇者

「だまれ」




闇魔道士

「しかし勇者よ。我は真に強い。我を仲間にしなければ貴様は魔王城に辿り着く前に屍と化すであろう」




勇者

「自信家だな」




闇魔道士

「飢えによって」




勇者

「おいカレーの話に戻そうとすんな」




闇魔道士

「我の得意料理はカルパッチョ」




勇者

「カレーは?」




闇魔道士

「勇者よ。料理の話などしていないで真面目に面接したらどうだ」




勇者

「あ、今心の中にどす黒い気持ちが湧いた。お前への殺意という闇が」




闇魔道士

「ふん。面接など元より不要。我がひとたび杖を振るえば犬も裸足で逃げ出す」




勇者

「元から裸足だよ犬は」




闇魔道士

「勇者も裸で踊り出す」




勇者

「元から裸だよ俺は。そしてさっきからお前から闇を感じられないんだが」




闇魔道士

「何? それは聞き捨てならん。ではオセロで勝負だ」




勇者

「闇はどうしたんだよ!」




闇魔道士

「貴様など全て黒で塗り潰してくれる……!」




勇者

「お前それが言いたかっただけだろ」




――10分後




闇魔道士

「我が、我が負けるだと……!?」




勇者

「しかもお前、白だったじゃねえか」




闇魔道士

「貴様、貴様許さんぞ……!」




勇者

「どこでキレてんだよお前は」




闇魔道士

「貴様には将棋でリベンジしてくれる……!」




勇者

「待て待て! なんで闇魔道士が勇者の面接で勇者とオセロしたり将棋したりするんだよ。おかしいだろ。そもそもお前、本当に闇魔法使えるのかよ?」




闇魔道士

「使えるわけがないであろう!」




勇者

「キレんな! じゃあ何なんだよお前は!」




闇魔道士

「我は料理を生業とする者」




勇者

「コックじゃねえか! なんで闇魔道士なんて嘘ついて面接に来たんだ?」




闇魔道士

「コックと言ったら面接を受けさせてもらえないと思ってな……」




勇者

「……なんでそんなに面接受けたかったの?」




コック

「我には友達がいない。だから寂しかったのだ」




勇者

「闇が深いわ」




終わり


お蔵入りした理由


現在投稿している「勇者と闇魔道士のショートコント」と比べて面白くないと思ったため。ただ久しぶりに読み返してみたら意外と面白かったので投稿することにした。

ちなみに闇魔道士の料理が得意な設定はこの話の名残である。


お読みいただきありがとうございました!

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