勇者と調合師ショートコント 5 ラスト
調合師
「勇者、何のエロ本を読んでいるの……?」
勇者
「エロ本じゃない。魔術書だ」
調合師
「豚に真珠ね……」
勇者
「うるせえ」
調合師
「もしくはヤギにヒツジだわ」
勇者
「ただの牧場じゃねえか」
調合師
「でもどうして魔術書なんか読んでいるの……?」
勇者
「最近レベルが下がっちまったから、魔法でも覚えて埋め合わせをしようと思ってな」
調合師
「どんな魔法を覚えるの? どうせエッチな魔法を覚える気なんでしょ……?」
勇者
「お前はどうしても俺を変態にしたいみたいだな」
調合師
「違うの……?」
勇者
「残念だが俺が覚えようとしているのは炎魔法だ」
調合師
「火で女の子の服を燃やすつもりなのね……」
勇者
「違うわ」
調合師
「勇者は本当にエッチなんだから……」
勇者
「いやお前の脳内の方がピンク一色だろ」
調合師
「他にはどんな魔法を覚えるの……?」
勇者
「あとは、雷魔法かな」
調合師
「自分に魔法をかけて『んほお! 痛気持ちいいいいいい!』っていうのが目的なのね……」
勇者
「お前は俺を何だと思ってるんだ」
調合師
「ちゃんと雷魔法を使う時は『ピカー』って言いなさいよ」
勇者
「ピカチ〇ウじゃねえか。さてと、じゃあ今からモンスター討伐に行くから付いて来てくれよ」
調合師
「えー。メンドクサイ」
勇者
「頼むよ。お前が来てくれると色々と助かるんだ」
調合師
「はあ。そんなに私と二人きりになりたいの……?」
勇者
「いや、お前が来ると魔法使いが『勇者さんが浮気してる!』とか言って自動的についてくるだろ」
魔法使い
「呼びました?」
勇者
「呼んでねえよ」
調合師
「本当に来た……!」
勇者
「それに、魔法使いが来ると、『勇者のくっころ力が上昇している!』とか言って女騎士がついてくるだろ」
女騎士
「勇者から異常なクッコロニウムが検出されたぞ! 何事だ!」
勇者
「ほら来た」
調合師
「で、闇魔道士は……?」
勇者
「闇魔道士は寂しがり屋だから、家に誰も居なくなったら俺たちについてくるだろ」
闇魔道士
「我を一人にする気か! おい貴様らよく聞け! 闇魔道士は一人ぼっちの時間が長いと死んでしまうんだぞ!! ちゃんと生態を熟知したうえで闇魔道士の飼育を始めるのだ!」
勇者
「ハムスターか」
闇魔道士
「ヘケッ!」
勇者
「黙れ」
調合師
「なんやかんやで全員来たわね……」
勇者
「予定通りだ」
調合師
「それで、どのフィールドに行くの……?」
勇者
「よーし、じゃあみんなで酒場に行くぞー」
調合師
「……モンスター討伐は?」
勇者
「大丈夫大丈夫。明日からやるって」
調合師
「だめだこりゃ」
おわり
お読みいただきありがとうございました!
いよいよあと一話ですね。