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勇者と水の精霊と鑑定士のショートコント 2


――引き続き鑑定士のところ




鑑定士

「本当に何も気付かないんですか?」




勇者

「うーん、まあ言われてみれば水の精霊の上腕二頭筋が俺の頭ぐらいあるなって」




鑑定士

「気付いているんじゃないですか!」




水の精霊

(わらわ)はこんな筋肉嫌じゃ! どうにか戻る術は無いのか?」




鑑定士

「筋肉なら放っておけばそのうち元の体型に戻るかと……」




――水の精霊は急にしぼみ始めた!




水の精霊

「おおっ戻ったぞ!」




鑑定士

「いくら何でも早すぎる!」




勇者

「でもさ、水の精霊のレベルが上がったのは分かったけど、俺のレベルが低くなった理由が分からないぞ」




鑑定士

「それは慢心によるものでしょう」




勇者

「慢、心……?」




水の精霊

「確かに最近の勇者は(たる)んでおるな」




勇者

「うっ……」




水の精霊

「いつも妾に『ママー! 膝枕してぇ!』と甘えてくるし」




勇者

「そんな気持ち悪い事言ってねえよ!」




鑑定士

「うわぁ」




勇者

「やってないってば!」




水の精霊

「あと『ママー! ボタン外せないから外してぇ!』とか」




勇者

「キモいオブザイヤーか!」




水の精霊

「あとは」




勇者

「いい加減にしろ!」




――勇者は鑑定士を引っ叩いた!




鑑定士

「痛ぁい! なんで矛先はいつも僕なんですか!」




勇者

「くそっ、ステータスを元に戻すにはどうすればいいんだ」




鑑定士

「元に戻す必要は無いんじゃないですか?」




勇者

「なんでだよ」




鑑定士

「今の貴方は勇者としてはヘッポコですが、召喚術師としては優秀です。召喚術師に転職することをお勧めします」




水の精霊

「そうじゃぞ勇者、もっと妾に甘えて良いのじゃ」




鑑定士

「(いいなあ……)」




勇者

「うるせえ! 俺は勇者なんだよ! こうなったら討伐に行ってくる!」




鑑定士

「(ああっ! せっかくの赤ちゃんプレイのチャンスが!)」




勇者

「俺はウサギに負けたくらいで怯んだりしない!」




鑑定士

「それは胸を張って言うことなんですか?」




勇者

「手始めに屋根裏のネズミから退治と行こう」




鑑定士

「めっちゃチキンになってるじゃないですか!」




勇者

「おいネズミども! 出てこいや!」




水の精霊

「ああいう向こう見ずな所が妾の母性をくすぐるのじゃ」




鑑定士

「(勇者さん、いいなあ)」




勇者

「うわああああ! ネズミ強えええええ!」




――勇者はネズミにボッコボコにされてきた!




鑑定士

「負けてる! ネズミに負けてる!」




勇者

「それでも俺は絶対にへこたれねえ!」




鑑定士

「いや、もう止めといた方が……」




勇者

「今度はイナゴ退治に行ってくるぜ!」




鑑定士

「スケールダウンが止まらない!」




勇者

「イナゴどもかかってこいや! チュンチュンにしてやるぜ!」




イナゴ

「ふんっ」




勇者

「チュン!」




鑑定士

「チュンチュンにされてる!?」




おわり


お読みいただきありがとうございました!

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