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勇者と魔王のショートコント 40 大掃除

魔王

「たまには大掃除でもするか」



勇者

「呼んだ?」



魔王

「うわっ呼んでないわ! いつからそこにいたんだ!?」



勇者

「さっき時空の(はざま)から入ってきた」



魔王

「くっ、時をかける悪霊め!」



勇者

「そんなことより大掃除をするんだろ? 俺も手伝ってやるよ」



魔王

「いい。貴様、絶対に良くないことを考えているだろう」



勇者

「何言ってるんだよ! 俺が今まで下心で動いたことがあったか!?」



魔王

「黙れ歩くチンコめ」



勇者

「いやいや、今回は真面目な話なんだ。とくに魔王の部屋は運気が悪いから模様替えした方がいい」



魔王

「運気が悪い?」



勇者

「ああ。最近付きまとってきたり、仕事の邪魔をしたり、不法に魔王城に入ってくる奴はいないか?」



魔王

「全部貴様だ馬鹿たれ」



勇者

「それは全部運気が悪いからだ!」



魔王

「いや貴様のせいだろうが!」



勇者

「まあ聞け。例えばお前の部屋のベッドは南向きの窓のそばに置いているが、ベッドと壁の隙間が3.4cm空いているだろう?」



魔王

「なんでミリ単位で把握しているんだ!?」



勇者

「ベッドと壁の隙間を開けると強い気に触れてしまい、眠りが浅くなる事がある。ぴったりくっつけるんだ」



魔王

「……詳しいな」



勇者

「ふっ、風水アドバイザーチンチンとは俺のことよ」



魔王

「すっごい不幸になりそう」



勇者

「じゃあ早速今から魔王の部屋を徹底的に磨き上げに行こうか」



魔王

「待て待て入るな!」



勇者

「お礼ならおっぱい見せてくれるだけでいいぜ」



魔王

「誰が見せるか! 絶対貴様には入らせないからな!」



勇者

「いいだろ別に。いっつも3時間ごとに入ってるんだから」



魔王

「砂時計か! ……というかちょっと待て! 貴様さっき何と言った!?」



勇者

「グヘヘ! 部屋に入らせてもらえないんだったら魔王をお風呂でゴシゴシしてやろう」



魔王

「シャンプー飲ませるぞ貴様!」



勇者

「もう全部飲んだぞ」



魔王

「なんで?!」



――結局勇者は魔王の部屋に入ってきた!



勇者

「おい魔王、布団叩きはあるか?」



魔王

「布団を干すのか?」



勇者

「いや俺のケツを叩いてくれ」



魔王

「そろそろ本当に殺すぞ貴様」



勇者

「冗談だよ冗談。これから真面目にやるって」



魔王

「本当か……?」



勇者

「まずお前の部屋には不要なものが多すぎる」



魔王

「例えば?」



勇者

「例えばお前はパンツをを37着持っているだろう」



魔王

「だから何で私より正確に把握してるんだ!?」



勇者

「多すぎるから半分は俺の口に収納しよう」



魔王

「ハムスターか!」



勇者

「いやハムスターはパンツを口に含んだりしないぞ」



魔王

「分かっとるわ!」



勇者

「あと運気を上げるために新たに一つだけ物置を置こう」



魔王

「物置?」



勇者

「うん勇者っていう」



魔王

「帰れ!」



おわり


お読みいただきありがとうございました!

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