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勇者と闇魔道士と女騎士のショートコント 3 闇魔道士の弟子


闇魔道士

「実は我には弟子がいるんだ」




勇者

「料理の?」




闇魔道士

「いや釣りの」




勇者

「何なんだお前は」




闇魔道士

「冗談だ、本当は闇魔法の弟子だ」




勇者

「えー、本当かよ」




闇魔道士

「疑わしいとでも?」




勇者

「だってお前が闇魔法を使ってるところなんてほとんど見た事ないし」




闇魔道士

「ではこの場で見せてやろう究極の闇魔法を!」




勇者

「なんか懐かしいなこの展開」




闇魔道士

「で、弟子の話に戻るんだが」




勇者

「やらねぇのかよ!」




闇魔道士

「最近、奴の事が少し気になるのだ」




勇者

「と言うと?」




闇魔道士

「分からない。だがジャガイモを見るたび弟子の顔が浮かんでくるのだ」




勇者

「ジャガイモに失礼だろ」




女騎士

「おーい、お前たち何の話をしているんだ?」




勇者

「闇魔道士は弟子の事が心配なんだと」




女騎士

「なるほど、要するにくっころなんだな?」




勇者

「違うわ」




女騎士

「では何ころだというのだ」




勇者

「何ころでもねーよ」




闇魔道士

「もしかしたら弟子は我のすぐ近くまで来ているのかもしれない。どうすれば……」




勇者

「なんか借金取りに追われてるかのような言い方だな」




女騎士

「その弟子とやらに何か恨まれるようなことでもしたのか?」




闇魔道士

「そうじゃないんだが、(われ)が家を飛び出して行ってしまった事を奴は怒っているに違いない」




勇者

「普通家出するのって弟子の方だと思うんだけどな」




女騎士

「家出したのは冒険者になるためか?」




闇魔道士

「いや違う。いつものように散歩をしていたら迷子になったのだ」




勇者

「徘徊老人か!」




闇魔道士

「何だと貴様! 我がボケているとでも言いたいのか!」




勇者

「うん、叫びたい」




女騎士

「それで家に帰れなくなったから冒険者になったのか?」




闇魔道士

「いいや、帰ろうと必死に歩いた結果、見知らぬ島に渡っていた」




勇者

「なんで渡航してんだよ!」




女騎士

「それで、その島で何をしていたんだ?」




闇魔道士

「空腹でぶっ倒れそうだった我を小料理屋の店主が助けてくれてな」




勇者

「なるほど、それで料理人になったのか」




闇魔道士

「ああ。いやいや今はその事を話したかったわけではない。話を戻すぞ」




勇者

「そうだ。闇魔道士の弟子の話だったな」




闇魔道士

「いや勇者と一緒に腹踊りをしていた時の話だ」




勇者

「やっぱボケてんだろお前!」




女騎士

「なんだその『くっころ力』の高そうな話は!! 詳しく教えてくれ!」




勇者

「(女騎士が喰いついた!)」




――果たして闇魔道士は弟子と再会できるのだろうか!





おわり


お読みいただきありがとうございました!


今週から少し更新のペースが落ちますが引き続きお付き合いいただければ幸いです。

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