勇者と調合師のショートコント 2 接客
調合師
「定住することだし、この街で調合薬のお店を出そうと思うの……」
勇者
「ほう、うまくいくのか」
調合師
「私の調合薬が売れないわけがない……」
勇者
「いや薬はいいけど、お前接客とかやったことあるの?」
調合師
「はぁ、私がそんなイカガワシイ事をしたことがあるとでも思っているの……?」
勇者
「違うわ何と勘違いしてんだよ。接客っていうのはお店に来たお客さんに対応する仕事だぞ」
調合師
「そんなの余裕のよっちゃん……」
勇者
「何歳なんだお前。よし、本当に出来るかどうか俺が客のだと思って接客してみてくれよ」
調合師
「分かった」
勇者
「よし行くぞ。うーん、どの薬にしようかなぁ」
調合師
「いらっしゃいませご主人様」
勇者
「メイドカフェか」
調合師
「どんなプレイをご希望ですか……?」
勇者
「プレイて。完全にイカガワシイ店じゃねえか。いやプレイとかじゃなくて、薬を探しに来たんですよ」
調合師
「では、どちらのバイアグラをお探しですか……?」
勇者
「決めつけんな! 誰が勃起不全だ馬鹿たれ!」
調合師
「はあああぁ。で、どんな薬をお探しなんですか……?」
勇者
「心底面倒臭そうだな。いやぁ最近気分が優れなくて……」
調合師
「どおりで不幸そうな顔をしていると思ったわ……」
勇者
「はっ倒すぞお前」
調合師
「そんな貴方にはこちらの『コカン・ゲンキニナール』なんてどうかしら……?」
勇者
「完全にチンチンが元気になる薬じゃねーか」
調合師
「違うわ。コカン・ゲンキニナールは整腸剤なの」
勇者
「紛らわしっ!」
調合師
「それがダメならこの『チンチン・デカクナール』なんてどうかしら……?」
勇者
「もうチンチンって言ってんじゃねぇか!」
調合師
「違うわ。これは総合ビタミン剤なの……」
勇者
「お前下ネタ大好きだな」
調合師
「コカン・ゲンキニナールもチンチン・デカクナールもだめなの? じゃあこの『ボッキー』なんてどうかしら……」
勇者
「ははっ! チンコまみれだなこの店!」
調合師
「全部勇者のせい……」
勇者
「なんで俺のせいなんだよ!」
調合師
「気分が優れないって事は、もしかして不眠症もわずらっているのかしら……?」
勇者
「そうなんだよ、最近眠りが浅いんだ」
調合師
「だったらこの『ヨク眠レール』が良いと思うわ……」
勇者
「やっとまともそうなのが来たな」
調合師
「この薬は凄いのよ、私の自信作……。どんな人でも絶対に眠れるの……」
勇者
「ほう」
調合師
「そのまま一生起きないけど」
勇者
「いらんわ!」
おわり
お読みいただきありがとうございました!