勇者と魔王のショートコント 39 勇者教
魔王
「そういえばこの前宗教を作るとか言っていたが、あれはどうなったのだ?」
勇者
「んー、まぁボチボチ信者は集まったかな」
魔王
「うっ、あれに入信した奴がいるのか」
勇者
「でも1000人くらいのもんだぜ?」
魔王
「多っ!?」
勇者
「しかし一つ問題がある」
魔王
「問題だと?」
勇者
「女の信者が一人もいない事だ!」
魔王
「死ぬほど臭そうだな」
勇者
「うん臭い」
魔王
「楽しい?」
勇者
「死にたい」
魔王
「やめたらどうだ」
勇者
「そうはいくか! 可愛い女の子と一緒にドライアイスを投げあうまでは絶対に俺は諦めねぇ!」
魔王
「その殺し合い願望はよく分からないが、いつもどんな活動をしているのだ?」
勇者
「お菓子を食べながら雑談をしたりする」
魔王
「女の子か」
勇者
「男しかいないつってんだろうがぁああ!」
魔王
「キレるなキレるな」
勇者
「他にはどうすれば女の子にモテるのかを話し合ったりする」
魔王
「なんて不毛な話し合いなんだ」
勇者
「というわけで話し合いの成果を魔王にぶつけるぜ! 告白タイムだ!」
魔王
「ぶつけてくれるな」
勇者
「魔王! 俺はお前の事がずっと好きだったんだ! 付き合ってくれ!」
魔王
「断る」
勇者
「頼むよ俺にとってお前はかけがえのない存在なんだ!」
魔王
「ふん」
勇者
「チンコと同じくらいお前は大切なんだ!」
魔王
「ナニと並べてくれてるんだ貴様!!」
勇者
「さて話を戻すが、勇者教は俺の尻を叩くことによって御利益がもたらされる宗教だ」
魔王
「ほんと汚いな」
勇者
「しかし1000人も信者がいれば必然的に尻の行き渡らない状況が生まれる」
魔王
「尻を発展途上国のを配給みたいに言うな!」
勇者
「これが世にいう『尻足らず』だ」
魔王
「無いわ! そんな言葉があってたまるか!」
勇者
「そんな時は信者同士で互いに尻をたたき合わせるんだ」
魔王
「悪夢か!!」
勇者
「そして互いに叩きながら互いに褒め合う」
魔王
「もうホモ教に改名しろ!!」
勇者
「だがそうすると一人あまる生徒が出てくる」
魔王
「体育の授業か!」
勇者
「これを『尻あまり』と呼ぶ」
魔王
「尻上がりみたいに言うな!」
勇者
「そろそろ入信したくなってきただろう?」
魔王
「なっとらんわ!」
勇者
「そして俺は宗教家という肩書を借りて一つの商売を始めた」
魔王
「商売……?」
勇者
「除霊とお祓い」
魔王
「悪霊は貴様らだっ!!!」
勇者
「どうやら俺がいるだけで幽霊が逃げていくらしくてな」
魔王
「(次元を超えて幽霊からも避けられているだと!?)」
勇者
「で、そろそろもう一個宗教作ろうと思うんだよね」
魔王
「もう一個!?」
勇者
「うん魔王教」
魔王
「やめろぉ!!!」
おわり