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勇者と魔王のショートコント 38 宗教

勇者

「俺、宗教を作ろうと思うんだ」



魔王

「どうして?」



勇者

「だって宗教の創始者になったら権力を笠に着て、女の子とエッチな事ができるんだろ?!」



魔王

「なんて最低な動機なんだ」



勇者

「例えば十字架を前にして女の子が『止めて下さい神父様! 神様が見ておられます!』っていうシチュエーションがあるじゃん?」



魔王

「あってたまるか」



勇者

「そんな時俺は『ぐへへ、もう俺の手にドライアイスがくっついて取れないよ』って下卑(げび)た笑みを浮かべながら言うんだ」



魔王

「それ何のシチュエーションなんだ!?」



勇者

「ま、そういうわけだから今から『勇者教』の布教を始めるぞ」



魔王

「誰も入らなそうだが。ちなみにどんな宗教にするんだ?」



勇者

「宗教に必要なもの、それはご飯とみそ汁」



魔王

「は?」



勇者

「冗談だよ。本当に必要なのは御利益(ごりやく)だ!」



魔王

「御利益……?」



勇者

「そうだ。何のメリットも無いのに宗教みたいな怪しい世界に首を突っ込む奴がいるわけないからな」



魔王

「これから宗教を作る奴の言う事じゃない気がするが。で、貴様の『勇者教』とやらに入ればどんな御利益があるんだ?」



勇者

「痔が治ったりお尻のシェイプアップが出来たりする」



魔王

「なぜ御利益がケツに集中しているんだ。他にないのか」



勇者

「あとは便秘が治ったり」



魔王

「ケツ中央集権体制か」



勇者

「さて、素晴らしい御利益が出来上がったな」



魔王

「素晴らしい……?」



勇者

「次はどうやって信者から金を巻き上げるかを考えよう」



魔王

「言い方をどうにかしろ!」



勇者

「やっぱり神社を設置するべきだな」



魔王

「お賽銭(さいせん)を集めるのか」



勇者

「そうだ。作法としては二拝、二拍、一拝」



魔王

「完全に神社と同じだな」



勇者

「ただし叩くのは俺の尻の模型とする」



魔王

「嫌すぎるわ! なんで尻を叩いた手で願い事しないといけないんだ!」



勇者

「また、信者は1か月の収入の十分の一を収めねばならないとする」



魔王

「まあよくあるシステムだな」



勇者

「そして十分の一を収めた者には褒美(ほうび)として俺の尻を叩く権利が与えられる」



魔王

「さっきから貴様の尻に全てが収束してるじゃないか!」



勇者

「しかも直に」



魔王

「手が汚れるだろ!」



勇者

「そして十分の一の献金が出来なかった者は罰として俺の尻を叩く刑だ」



魔王

「ローマか! どっちにしろひたすら貴様が尻を叩かれたいだけじゃないか!」



勇者

「よし、ということで魔王が信者の第一号な」



魔王

「誰がなるか!」



勇者

「今なら無料で俺の尻を叩く権利を与える」



魔王

「いらんわ!」




おわり



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