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勇者と魔法使いと水の精霊のショートコント 涙

勇者

「さて、そろそろ寝るか……」




――宿屋にて、ベッドで横になろうとした勇者の股間から何かが飛び出してきた!




勇者

「うわあああ!?」




水の精霊

「落ち着け勇者、(わらわ)じゃ」




勇者

「なんだ水の精霊か……、じゃねえ! 新たな命の誕生かと思ったわ!」




魔法使い

「勇者さんの言う通りですよ。夜な夜な異性の部屋に忍び込んで、しかも股間から出てくるとか変態もいいところじゃないですか」




勇者

「世界中の誰よりお前が言うな」




魔法使い

「そんな事よりいい加減出て行ってくださいよ水の精霊さん」




水の精霊

「嫌じゃ」




魔法使い

「じゃあしょうがないですね。勇者さんのお腹を()(さば)いて……」




勇者

「オイオイオイ!」




水の精霊

「ふっ、無駄じゃ! 妾は勇者の臓器に住んでおるわけではない。呼ばれた時だけ勇者の身体を介して出張してきておるのじゃ!」




勇者

「なんか派遣社員みたいだな」




水の精霊

「というわけで、お主に妾を追い出すことは出来んぞよ。残念じゃったな!」




魔法使い

「くっ、この妖怪め!」




水の精霊

「な、何じゃと! 今妾にひどい事を言いおったな!?」




魔法使い

「ひどいも何も私は事実を述べただけです。だって3000年も生きてれば精霊じゃなくて妖怪の方がお似合いじゃないですか!」




水の精霊

「う、うう」




勇者

「おい魔法使い、言い過ぎだぞ」




魔法使い

「ふん」




水の精霊

「びえええええええええええ!!!」




――水の精霊の涙によって部屋が浸水し始めた!




勇者

「うわ! なんでこの部屋だけ浸水してんだ!?」




魔法使い

「あっ、勇者さんが逃げられないように私が密閉しておいたからです」




勇者

「害虫駆除か!」




――既に勇者の肩まで水に浸かっている!




勇者

「マズい! このままだと確実に窒息する!」





魔法使い

「ねぇ勇者さん、二人っきりの海、ロマンティックですね」




勇者

「現実逃避すんな!」




魔法使い

「大丈夫ですよ。私10年は息止めてられますし」




勇者

「魚か!」




魔法使い

「いえ人間ですよ」




勇者

「嘘つけぇ! おい水の精霊!」




水の精霊

「びえええええええええええ!」




勇者

「いい子だから! お前は妖怪なんかじゃないからもう泣くな!」




水の精霊

「びえええええええええええ!」




勇者

「泣き止んだらお話してやるから!」




水の精霊

「本当か?」




――水の精霊は一瞬で泣き止んだ!




勇者

「あっ! お前最初からそれが目的か!」




水の精霊

「ふふふ、どうじゃろうな。さて、3年はぶっ通しで話し続けるぞ!」




勇者

「無理です」




魔法使い

「勇者さん、沖の小島まで泳いで競争しましょう!」




勇者

「お前には何が見えてるんだ!?」




おわり



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