表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/212

勇者と魔法使いのショートコント おしゃべり編

勇者

あー。なんか退屈(たいくつ)だなあ。


魔法使い

そんな時は私の出番ですね。


勇者

一発ギャグでも見せてくれんのか。


魔法使い

私とお(しゃべ)りしましょう。


勇者

彼女かよ。


魔法使い

テーマは動物で。


勇者

動物と言えば犬だな。俺は犬が好きだ。


魔法使い

犬と言えば勇者さんですね。


勇者

なんでだよ。


魔法使い

この前「お手」してくれたじゃないですか。


勇者

した覚えはないが。


魔法使い

私の魔法で体の動きを支配した後、記憶(きおく)を消去しましたからね。


勇者

おい、もしかして他にも色々させられたんじゃあ。


魔法使い

いや大したことはさせてないですよ。私の足を()めさせたくらいですかね。


勇者

何してくれてんだよ!


魔法使い

ねえ!もう一回言ってくださいよ!「魔法使い様の足おいしいです」って!


勇者

言わねえよ!


魔法使い

動物からテーマを変えましょうか。


勇者

じゃあ、そうだな。魔王(まおう)討伐(とうばつ)について。


魔法使い

魔王討伐、といえば魔王城遠いですね。


勇者

まあ(さい)()ての地と言われてるだけあるわな。


魔法使い

はあ。私だけならホウキで飛んでいけるのに。


勇者

飛べなくて悪かったな。


魔法使い

いえ、良いんです。このまま勇者さんと気長に旅を続ける方が面白いと思ってます。


勇者

お前そんなこと思ってくれてたんだな。ちょっと見直したわ。


魔法使い

まだまだ勇者さんを調教し足りないですし。


勇者

ちょっと見損なったわ。


魔法使い

魔王討伐といえば、魔王ってどんな人でしょうね。


勇者

人じゃないかもな。容赦(ようしゃ)なく人を殺すらしいぞ。


魔法使い

へえ!極悪(ごくあく)非道(ひどう)のクソ野郎ですね!


勇者

お前は人の事を言えないと思う。


魔法使い

会ったら「この鬼畜(きちく)野郎(やろう)」言ってやりたいですね!


勇者

俺は今すぐお前に言いたい。


魔法使い

私に「好きです!もっと調教してください!」って?


勇者

うるせえ鬼畜野郎。


魔法使い

でも勇者さんこの前「もっとお尻叩いてご主人様」って私に言ってたじゃないですか!


勇者

お前は俺にどこまでやらせてるんだ!


魔法使い

犬の先、豚の手前あたりですかね。


勇者

目黒駅(めぐろえき)の先、渋谷駅(しぶやえき)の手前みたいな言い方止めろよ。今日から俺の記憶を(うば)ったうえでの調教禁止な。


魔法使い

じゃあ記憶を奪わずに調教しますね。


勇者

まず調教をやめろ!


魔法使い

じゃあ私が勇者さんに付いて来てる意味が無いじゃないですか!


勇者

魔王討伐のために来たんじゃ無いのかよ!


魔法使い

大人はねえ勇者さん!本音と建て前を使い分けるものなんですよ!


勇者

お前の場合本音も建前も破綻(はたん)してんだろ!


魔法使い

勇者さんお手!


勇者

誰がするか!


魔法使い

お手したら闇魔道士が作ってくれたコロッケあげますよー。


勇者

わん!



おわり


読んでくださってありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=onツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ