勇者と闇魔道士と狂戦士のショートコント 好みの女性
※ダンジョンを出て、勇者Bのパーティーが狂戦士と別れる前の話です。
勇者「ふぅ、やっとダンジョンから出られたな」
闇魔道士「陽の光を浴びるのはいつ以来だろう」
狂戦士「しかしアレだな。このパーティーには良い女が多いな」
勇者「そうでもないだろ?」
闇魔道士「そうだぞ、貴様の脳みそは腐っているのか?」
狂戦士「ひどい」
闇魔道士「まぁ確かに『見てくれ』だけなら3人とも申し分無いがな」
勇者「中身がねぇ……」
狂戦士「テメェらどんだけ贅沢なんだよ! もし俺なら全員に告白して、その日のうちに全員からフラれて死んでるぞ!」
勇者「死の感染症か。ちなみにお前らどんなタイプの女が好きなんだ?」
狂戦士「俺様の好みはやっぱ、男を立ててくれる女が良いねぇ」
勇者「ん? 普通すぎて意外だな。具体的には?」
狂戦士「先ずいつも裸で過ごしている」
勇者「それ猿だよ」
闇魔道士「『立ててくれる』ってあっちの方だったのか」
狂戦士「そういうテメェらはどんな女が良いんだよ」
闇魔道士「ククク……、やはり我の配偶者たる者は深淵の」
狂戦士「勇者は?」
闇魔道士「聞けぇ!!」
勇者「俺はやっぱり優しくて、芯が通ってて、笑顔が可愛くて、俺が落ち込んでたら励ましてくれて……」
狂戦士「テメェ童貞だろ」
勇者「なんだと! そういうお前だって童貞だろ!」
狂戦士「なっ、ど、どどどどおどどどぉ!」
闇魔道士「やめろクリスマスシーズンに醜い争いをするんじゃない!」
狂戦士 ドドドドドドドド
勇者「ブリーチか」
狂戦士「ヘヘッ、こいつは笑えるぜ! テメェ童貞のクセに女の選り好みなんかしてんのかよ!」
勇者「うるせぇ!」
闇魔道士「ちなみに、もし『魔法使い、調合師、女騎士の中から嫁を選ばなければ死刑』と言われたら誰を選ぶ?」
勇者「死刑かなぁ」
闇魔道士「童貞卒業より死を選ぶだと!?」
勇者「でも確かに3人とも良いところあるんだよな」
闇魔道士「そうであろう」
勇者「魔法使いはエロい身体してるし」
闇魔道士「貴様むっつりスケベだな」
勇者「女騎士は筋肉質で締まった身体をしてるし、あとアイツの頸を見るといつも興奮を抑えられない」
闇魔道士「さっきから身体付きのことしか言ってないぞこの変態」
勇者「あと調合師を見てると無性に抱きしめたくなる」
闇魔道士「ま、まぁ奴には小動物的な可愛いさが」
勇者「ペロペロしたくなる」
闇魔道士「!?」
――その時、後ろでガラスの落ちる音がした!
調合師「ゆ、勇者……」
勇者「ペロp……、あっ」
狂戦士「あっ」
闇魔道士「あっ」
勇者「ペロペロしたいって狂戦士が言ってましたぁ!」
狂戦士「あっテメェ!」
――そのあと、勇者はしばらく調合師と口を聞いてもらえませんでした。
おわり
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