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8/8

途中

いつもの立体駐車場に車をとめ、

今日の一件目の仕事場である

スカイ・ザ・シティホテルに

向かっていると、

新しいカフェが出来ていることにふと気づき、

ほぼガラスだけで造られた正面から、

光の反射で見にくい店内を

伺い見る。

一人の人影、

奥にもう一人見える。


 時間があれば、珈琲でも飲みたいところだ。


とココロの中でつぶやき、

足早に通りすぎてそのつぶやきをかわした。

大通りにでたので

左に曲がり100㍍ほど進んで、

地下道にツナガル階段をおりる。


 カフェかあ、いいなああの人たち


歩きながら、少し前のことを思いだしていた。

入院する前、私は、カフェを作ろうとしていた。

あの頃は夢と希望に満ち溢れ、自分には、なんでも出来ると、そして、他にはコワイモノなんて一つも思いつかないほど、強い存在であると感じていたから。しかし、

今考えると、あの時感じていた強さは、

持続性のない

儚い自己だったなあと。

地下道は、そのままデパートに繋がっている。

自動ドアを抜け、階段を8段あがり左に進むと従業員用のエレベーターがみえた。そこから事務所のある階までいき、制服をもらって、今度は更衣室のある階へ下りる。

私だけののっているエレベーターのドアが開き、斜め前のドアを開けながら、


 おはようございまあす。


と言って入ると、いつもの顔ぶれが見えた。

二人の若い女の子。

一人は、着替えも終わり小上がりの畳の上に座って、何か食べている。もう一人は、大きな鏡の前で髪の毛を後ろ手で結んでいるところだった。

私たち派遣スタッフは、専用のロッカーがないので、派遣用に用意された、入り口近くのロッカーを使います。

そのため、人の行き来が頻繁になるので、まず、小上がりで着替えを済まし、まとめた荷物をしまう感じで着替えることになる。そうして着替え終わり、小上がりの手前に腰をおろした。

始まるまでは、まだ20分ある。


            ★

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