テンテキ
私は、はい、と答えた。
そのあと、点滴だけしてもらいました。
ゆっくりとリズムを刻む、その一滴一滴が、
次第に身体に手に、
足の指まで、
順番に流れていくのをその温度で、感じました。
流れてる
私の細胞は生きてる。栄養分を嫌がらなかった。
よかった
と、想った。
そのまま、
しばらくそのメトロノームのように、
規則的な三センチほどのカプセルの中を
見ていた。
何かしら、想いを巡らせていたのだろうか、
何かが、頬を流れた。泣いてしまった。
このカプセルの中をチェックしに、
良くわからないピンクの制服の人が、
いつくるのかと、少し気になった。
だけれど、それよりも、
そのまま少しだけ泣いていたかった。
少しあとで、様子を見に来た人がいたが、
それとなく対応して、小一時間で私は、
クリニックを出た。
携帯を見ると、お昼も終わりの時間。
コンビニで、桃のジュースを買って、
銀行に寄って、車の中で、
今日はこのまま帰ろう
と、言い聞かせた。というより、お願いした。
明日は仕事が二件あるので、
8時半には起きないとな、と考えながら、
目覚ましの時間を合わせておいた。
思い付いた時に、しておかないと、
イマイチ私は、忘れっぽいのである。
言い訳になるんだろうが、
何かしらいつも考えているから。
また、その考えも、ふとした理由でやめ、
違う事を考え始める。
考える事の堂々巡りが止まらなくなる。
こうなると、自分でもお手上げ状態。
もう勝手にして下さい、と放置する。
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