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異世界への行き方~出発の前に~  作者: レベル1のスライム
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成宮瑠璃

成宮瑠璃。

漆黒な黒髪をひとまとめにしてポニーテールに縛っている。夏だからであろうか?妙に似合っている。今もなお睨んではいるがその顔は、美人を損なっていない。

成宮瑠璃は学校では目立っていないもののほとんどの男子はその美貌を評価していた。


実際、人にも好みがあって校内1の美人とかそういう順位は決めがたいが。


が、俺は密かに彼女なんじゃないのか?などという憶測をしていた。そんな彼女に今俺は睨まれている。それは、もう鬼の形相で。


ここは、穏便に自然に話てみてはどうだろうか?

それはそうだ。なんせ俺はもう何秒かこうして参道の真ん中にいる彼女を上から見上げているという状況。これはいかんでしょ。


よって俺は自然にこの短いのであろう階段を話ながら降りていく。というなんとも馬鹿らしい作戦…?とも言うほどのものでもないものを実行するべく口を開けた。


「えーと。成宮さんだよね?何か俺に用かな?」

そう言いながらも俺は階段を1段2段と降りていく。最後の1段というところ


「貴方は早く家に帰りなさい。」

成宮瑠璃が透き通るくらいの綺麗な声で怒鳴った。


俺は“ビクッ”と身体を 反応させ危うく階段から滑り落ちそうになったが、どうにか(とど)めることに成功した。


彼女が大声を出すなどは普段の学校生活では考えられないことである。それ以前に彼女の声事態あまり聞いた事がない。勿論睨まれたこともない。そんな彼女の一面に驚いたが、俺は彼女の発した言葉に反発する。


「何?家に帰れ?それは、あんたも同じ事なんじゃないのか?現に今制服を着用しているってことはあんたも家に帰ってない証拠だろ?」

俺は以上の事を早口で捲し立てて成宮に近づいた。

実際、強制帰宅宣言を出されてなお外に出ている成宮には少し疑問を感じていたのだ。それは俺が言えたもんじゃないが。


「私は私の事情がある。」


成宮は素っ気なく言って再度俺を鬼の形相で睨んで言った。


「貴方が今調査している事件をどう思っているかは私は知らない。けど貴方が思っている以上に今回の事件は危険すぎる。貴方は今回の事件を軽視しすぎている。早く手を引いて。」


間近で見ると迫力が大分違う。凄い言われたが何か?

この女は何か事件の事を知っている様子だ。別にこれ以上事件に関わる気はないが聞いて損はない筈だ。


「おい、あんた?何か知ってるって感じじゃねぇか?何を知ってるか教えてくれよ。」


確かにこの事件は何か触れちゃいけない感じはする。だが、美穂先生を助けたいという気持ちはまだあるのだ。


「貴方に教える事は何もない。早くこの場から去って。お願いっ。」


成宮はもう睨んではいないし大声も出していない。ただ大声を出していた時も今も成宮は必死だ。それほどまでの何かがあるあるのであろう。 最後の

「お願い 。」に関しても普段の成宮ならそんなことは死んでも言わない言語であろう。


今、成宮は目を伏せている。長く艶のある髪で顔が隠れているので表情は読み取れないが大体は想像できる。俺もそこまで頑固じゃない。それに成宮のそんな格好はあまり見たくなかった。


「分かった。あんたの言う通りにする。だが、成宮お前無茶はすんなよ。」


何故俺にそんな言葉が出たのか?分からない。だが、成宮は顔を挙げ微笑めいたものを口に刻んで

「ありがとう。」と小声で言った。


「あっ、ああ。じゃあ、明日学校でな。」


俺は動揺を隠すべく早々に踵を返す。それほど成宮の顔が可愛かった。成宮の笑顔を間近に見て平静を保てるほど俺の女経験値は豊富ではない。


が、俺は後ろを振り向くや否感情は平静を通り越して驚愕に変わっていた。何故ならそこに新聞の記事内に載っていた顔。美穂先生の父親の兄(義兄弟)上村巡査が鳥居の外で立っていたのだ。 何やら奇妙な生物を連れて。何とも気持ち悪い歪んだ微笑を口元に浮かべてこちらを見ている。


そういえば、背後の成宮はどうしているのだ?思い後ろを振り返る。成宮はさっきの仄かな。百合のような笑顔とは逆な表情で第三者を吟味していた。


それは、さっきの鬼の形相よりも遥かに気迫が増して。



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