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理不尽なんて無い

ジョンウィック君絶対生まれる世界間違えてるよね(視聴執筆中)

なんで五発打たれた後ホテルの6階くらいから落ちて生きてるんですか?

 私の計画はこうだ。

 まずシカちゃんの入学辞退届けを受理した『均等』の魔法を持つ子をシカちゃんと接触させる。この子は仕事への誇りが悪い方に向かっちゃったけど本当はいい子。そして二人は会えば必ず和解する。多少のすれ違いがあっても、シカちゃんの笑顔の前にはどんなひねくれた子もピンと立つ。

 そしてシカちゃんに学校の楽しさを知ってもらい、『均等』の彼には考えを改めてもらうという計画だった。あわよくばプルリ魔法学園に遊びに来てくれたら私も嬉しい。

 誰も傷付かず、誰もがハッピー!そんな計画。


 甘い計画の代償を払わなくてはならない。

 自分の都合を良くする代償、その裏で奔走した者達の犠牲。

 鹿乃瓦ホシモチの死によってトランプトンの暴走は解決した。

 それがこの事件の結末となる。






 アホか、クソか、間抜けか。

 ホシモチと()ったかこの人参は、確かに覚えた。

 現在、緊急外来手術室にホシモチを運び込み医者共と施術中。

 状態は下肢部が深いIII度熱傷、、他は軽いIII度熱傷。

 普通なら死んでる、私でも無防備で喰らったら死ぬ。そして現代の医療技術で治療は不可能、さてさて頼りの綱の学長殿はどうだ?


「『光風』!」


 学長殿の腕にブレスレットのような光輪が発現、回転する。

 そして腕に光を纏った学長殿がホシモチに触れる。

 がなんの効果も示さない、ただ皮膚に光が当たっただけだ。


「なんで、どうして治らないの」

「女!切るもん寄越せ!」


 看護師からメス?を奪い皮膚を切断して学長殿の手を押し付ける。

 修復ではなく再生ならどうだ!...意味ないかクソ。

 学長殿の『光風』で外傷は治せるはずだ。他の奴らで試したが傷は確かに治った、私の火傷も治った。なぜホシモチだけ反応しない?


「もう手遅れです!足を切り落とすしかこの子が助かる道は無い!」

「っ!だめ!私が、私がなんとかするから、だめなの...」

「これ以上長引けば二次感染が起きるんです。そうしたら命すら無くなるんですよ!」


 頭花畑の計画を企てた罪悪感、寝起きでの混乱と友人の焼体を見た衝撃で憔悴した学長殿は使い物にならない。医者も足を切るしかないと言いやがる、頼りにならねぇ。だからここで頼れるもんはただ一つ、電話の声の主!

 私はモルントルンのケツをぶっ叩いてこちらに意識を向かわせる。


「ぷえ!?なになに!」

「ホシモチの友人に、妙に賢かったり物知りな奴はいるか?」

「え?うん、凄い賢い子がいるけど...」

「誰かスマホ寄越せ!」


 私のスマホは青のモルントルンのせいでぶっ壊れた。

 なんとしてでもあいつと連絡を取りたい。その価値がある。

 だが室内の医者共は誰も持ってないらしい、くそっ。


「ゴーストタウン!これ使え!」

「サンキューマツバカ!」


 しっかり室外にも声を届かせた私のファインプレーってやつだ。

 投げられたスマホをキャッチして電話を開く。

 番号は080-2525(にこにこ)-1107(いい女)

 この番号を見た時あまりのしょうもなさについ記憶に残っていた。

 これは偶然か、必然か。全て仕組まれていた事なのか、鳥肌が立つほどその底知れない奴だ。いつか会えたらその名前を聞きたいぜ。

 さっ、早く出やがれ。お友達の命がどうなってもいいのか、あぁん!

 .............................電話に出んわ、てか!あっははは!!!!!


 バキャッ、ペリキラバキバキバキ!!!

 こんな奴はどうでもいい、切り替えろ前を見ろ思考を止めるな諦めるな戦い尽くせ。信念経験技能知識精神肉体武装準備願望希望、今必要なのは経験。

 過去の私達が作った足跡から痕跡を見つけ真実に辿り着く。これが答えだ。


 私は学長殿の帽子を奪いとる。


「ゴーストタウン!そんなことしてる場合じゃないよ!」

「いい帽子だなこれ。耐火防弾はもちろんのこと、風の空気抵抗を逸らす仕組みで強風でも落ちる事がない。しかし、少々ツバが長いな。だがそれを抜きにしても優れた至高の一品だ」

「それはそう!けど今は関係ないでしょ!」

「何故関係ないと言えるんだ学長?」


 正直白とか黒とか理解してないとこも多い。

 しかし確実に言えることが一つある。


「患者のことを一度も見ないで治療するなんて不可能じゃないか、学長殿?」

「っ!返してよ帽子!!!」

「そいつぁ無理なこった」


 没収した帽子は私が頭の上に預かっておく。

 飛びかかってくる学長殿を手で制して位置に立たせる。


「下向き過ぎだろ、気付いてないのか?」

「そ、それは...」

「言い訳すんなカス。だがそうだ、私が代わりにしてやるよ。例えばなんだ、友達のこんな姿見たくない、現実を直視したくない、解決出来ない事実から目を背けたい、救ってあげられない申し訳なさに目を合わせられない、とかだろどうせ」

「........」

「図星か、けどまぁそんな拗ねんなよ。今回は私が助けてやるから」

「ゴーストタウン......」


 ...やっとつまんねぇ顔からアホ面に戻ったか。いいぜ、そっちの方が面白い。


「時間もねぇから簡潔に完結させてやる。自分の力に怯えるな、全てを出し切れ」

「で、でもさぁ〜」

「また暴走したとしても私が止めてやる」

「代金は...」

「ちゃり〜ん!!!」

「前金取られた!?」

「はっははー!お前の緊張を解くためのジョークさ、とっととやれよ」


 どうしてホシモチの熱傷がモルントルンの『光風』で治らないのか?

 魔力の拒絶反応?『光風』の効果、障害を遮断にホシモチが反応?

 難しい話すんな、答えは猿でも分かる、だが人間に猿の気持ちが分かるのか?

 脱線したな、ホシモチを治せない理由、治す方法はただ一つではないが最適解!


「Power is Justice!いえーーーい!!!」

「集中出来ないから黙って!!」

またまた理不尽に壊されたスマホ君に涙が止まらない。

ちなみにこのスマホはグーレスさん、6〜8話くらいにいた少髭人の物です。


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