コイツはヘビーだぜ
一部抜粋されて投稿されてました
やばい時はなり振り構わず逃げる!
スーが教えてくれる事の中でも最重要事項『トゥラブマ』の一つ。
『偽装』!私を食べようとしていたこの口に分身体を突っ込む。
咀嚼、能力発動!蛇の体がダメージで動けなくなっている内に走り出した。
「銃も刃物も情報も無し、あとお腹ぺこぺこで力が出ない〜」
夢の中じゃお腹いっぱいだったのにな〜んで〜!
シェアァァァーー!!!
追って来た、後ろを確認するとキモっ!
小さな蛇が波みたいになって追ってきていた。
取り敢えず壁を偽装、逃げながら情報を集める。
蛇は幻の壁を躊躇せず素通り、正面に設置していた動物型分身も破壊。
蛇の目は悪いが目の前にある壁くらいは見える。
「見えてないのか、気付いたのか。ただ狙いは無差別っぽい」
なんとしてでもこの追われる状況を変えたい。
だから次の一手はこのスマホだ。
さっきのコール音がなければ、それ以前に、誰かの手助けが無ければとっくに食べられていた事だろう。
分身を六体召喚、時間を稼がせる。そしてすぐに履歴から掛け直した。
意外にも相手は2コールで、知っている人物が出た。
「やあやあ鹿ちゃん、気分はどうかな」
電話に出たのはいつもの陽気な声。
私はこの声の主を知っている、はずだ。
「モルルン助けて!起きたら夢の中で食べていた蛇に私が食べられそうになってるの!」
「あれれ、まだ寝坊さんかな?」
「のーーーん!!!」
「冗談だよ!助けてあげる...それで対価は?」
分身が全部破壊された、親玉の蛇が真っ直ぐ私の方に向かってきているっ!
純白の姿、三つ首を持つ人型の蛇、体には沢山の小さな蛇がまとわり付いている。
焦るな、敵に悟らせるな、弱さに漬け込ませるな!
スーの教えを学び実践しろ。
「私のスマイルじゃダメかな〜?」
「すみませんお客様、最近は不景気で...」
「っ蛇!なんでもいいから助けて!」
高密度の魔力反応、電話をスピーカーにして走って避ける。
超高音の熱線、避けたのに熱波だけで右足が火傷した。
この熱量はあの『異形』と同等、それ以上!
「りょーかい、ははは!それが一番正しい選択だよ、鹿ち」
電話を切る。これ以上こいつの声を聞いていると貴重な一手、スマホを握り潰してしまいかねない。
「私の友達を侮辱しないで!!ぶっ殺してやるから待ってろ!!!」
熱く冷静に、あの子に掛け直す。耳を切断、魔力を込めて蛇の口に放り込む。
耳を起点に分身を発動、体内を掻き回す。この電話が繋がるまで...
よしっ、繋がった!
「助けてスー、モルルンが誰かに操られてる!」
モルルンは救いの対価を委ねない、必ず自分で決める。
モルルンは私の笑顔を拒まない、正しさより楽しさを求める人だ。
そしてモルルンは計画の途中で笑わない、彼女が笑うのはいつも最後だ。
「...ホシモチは今、多分真っ暗な空間にいるんだよね?」
「うん、あとでっかい蛇もいる」
「その空間はモルントルンさんの固有魔法『原...『仕舞』で作られた空間だよ。脱出方法は自分が食い潜れるくらいの白を生み出すこと、ちょうどいいのが目の前にいるでしょ」
目の前、蛇の三つ首。
やばい死ぬぅ!
「そいつぶちのめせば白になるでしょ」
「無理無理カタツムリ!」
這い寄って来ていた小さい蛇を5匹握り殺す。
魔力を頭の部分に込めて膨張、ハンマーのように頭を一つ殴り潰した。
蛇のハンマー、ヘビーハンマーだ!
「仕方ないでしょ、魂ある生物に魔力は反発する。蛇の肉体がモルントルンさんの魔力を弾いて出口にならないんだよ」
「スーが助けてくれたりは...」
「8時間掛かるから無理」
この子一旦寝てから来ようとしているわ!?
...いや、スーのする事には全て意味がある。この局面を私一人で乗り切る事に意味がある。
それが全体の勝利に繋がる、そして私はそれを知る必要はない。
こいつは私の手で殺す。
ヘビーハンマーの残骸を丸めて魔力でギチギチにする。
『偽装』、ヘビーハンマーを持つ分身を六体出す。
囮にして隙を作ってもらう。
こいつの性質は既に理解した。
この蛇は目で、魔力で、熱で全て見ている。
見た上で目の前の生命を全て粉砕する、理性ではなく本能で
ならやり方はいくらでもある。
分身体を地面に寝転びさせ、私の足裏と分身体の足裏を合わせる。
私が編み出した即席のピストン発射台だ。
「主砲よーい、発射っ!」
三つ首の蛇の一つは魔力波をその口に溜める。
だが私の方が早い、首が長い分魔力が溜まるのも遅いからだ。
「相手の口内にシュートっ!!」
「アガッ!?」
空中で蛇の死体玉を蹴った。そしてホシモチ選手決めたー!
ボォーン!!爆殺☆
…とはいかないよね、頭ひとつぶっ飛んで死ぬならさっきのヘビーハンマーで死んでいるはず。蛇は残りの頭を伸ばして空中の私を襲う。
分身を足蹴に跳躍、魔力を纏わせてスレッジハンマーを喰らわせる。
が効果がない、再び分身を蹴ってこいつから距離を取る。
「気づいたホシモチ?」
「うん、ダメージの通り方がおかしい。ヘビーハンマーでは首が爆散しているのに素手での攻撃は一切通ってない」
「敵は神様だからね、人間の魔力じゃ傷を負わせることが出来ないよ。この蛇の名前はアジダハーグ、悪神によって生み出された最強の悪竜」
.........情報量が、多いっ!
鹿乃瓦ホシモチの名前の由来
・苗字はモルントルンが命名
鹿みたいな懐っこさと可愛さ、そして食への欲求。
瓦は適当、強いて言えばリズムが良かったから。
・名前は雪屋スアレスが命名
こいつモチモチしてんな!
名前ないの?不便だね、じゃあモチモチ...いやホシモチでいいんじゃない。
くそっ、距離が近いよ!纏わりつくな暑い!




