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レ、レッドホットチリペッパー...!

え? ポッポ・ポッポ・ハト・ポッポ?

「酸素...兄さん!一度この部屋から出ます!」

「了解!」


『韜晦』を維持しながら扉を開け外に出る。

そしてハナメが扉を閉めると同時に室内で爆発が起こった。


「何が起きているんだ?」

「相手の実力が想定以上でした。『均等』、これは不死に近い能力を持っています。物質や物体にその身を代える事でダメージを無くす、今の爆発は酸素が燃えたようです」


ハナメがスプリンクラーを打ち抜いて水を出し、俺達はペングネルさんがいた隣の病室に入り込んだ。

一旦安全を確保したと言う事で『韜晦』を解除する、常時発動するのは、今の俺には実のところかなりきつい。


「二酸化炭素は水に溶けやすいのであの付近に敵が侵入することは出来ません、一旦息を整えましょう」

「対策は?」

「考えた中です。物理と魔法も効かない、燃やそうと溶かそうと形を代え追跡してくるこの敵への対策は、はい兄さん」

「閉じ込める」

「グッド!ですがガラスやプラスチックではダメです、素材に変化して中から破壊されてしまうので」


ハナメはそう言うと部屋にあったビニール袋を手に取った。


「あとは吸引...」


顎に手を当て考えるハナメ、その頭上の天井が落ちてきた。

敵は天井を経由して侵入してきていた!


ダッシュ!ハナメを押し倒して机の下に転がり込む、しかし今度は俺たちがいる床が軋み出した。この部屋にいることは危険と判断、ハナメを脇に抱えすぐに病室の外に出ようとした。

ミミズのようにうねりながら襲ってくる電線を叩き落とし、追尾して降ってくる天井タイルを避ける。


「兄さん!奴が実体化していま」


体を揺らす強い衝撃、右肩甲骨下を撃たれたっ!

さっきの銃に代わったナイフ、今更に使ってきたと言うことか。

右に抱えていたハナメを無理矢理左に動かし、足と頭に魔力集中。全力の頭突きで跳び扉を破って外に出た。


「走るぞ!」

「っ!私のルートに従ってください!」


撃たれた背中は、弾丸が刃だったおかげで貫通することはなく致命傷を免れた。

すぐにでも倒れたいのを我慢する、撃たれた肩も、タイルが刺さる足も今は無視する。


俺はハナメの後ろを追う、だが後ろからガタガタと音が聞こえた。

キャスター付きワゴンが猛スピードで後ろから追ってくる!


「兄さん、あの敵を空気に代えさせて欲しいです。行けますか?」

「任せろ、負傷していようと俺はあの程度の奴に負ける気はない!」


右肩負傷、伴い肘下しか使えない右腕とタイルの刺さった両足、扉を破ったときの頭突きと魔力欠乏が原因の頭痛。全て問題なし、妹に頼られたからには全力で応えるのが兄貴だ!!


目的地、ハナメは副院長室に入っていた。

渡された銃をワゴンに向ける。トリガー部分の問題は、冷蔵庫に付いていた謎キャラのシールマグネットで切れないようにしていた。


発砲、足の部分を狙う。

ワゴンは衝撃で横に倒れる、なら本体は移動しているな!


「まずは貴様からだ、女は大して動けないしな」


横から激しい炸裂音、消火器が破裂した!白い煙で周囲が見えなくなる。

相手の位置が見えない、俺は煙を吸わないようにハンカチで鼻を覆う、これで両手が不自由になってしまった。ハナメは無事、双子の感覚で離れていても分かる。ならどこに...

っ!足音、上からだ!!!


「電気室が近くてラッキーだった。安全に確実に、貴様を処理できるのだからな!!!」


天井のクーラーを破壊してあの男が降りてきた。そして消火器を俺に投げつける。

銃で撃つことは危険と考え横に避けた。消火器は地面に叩きつけられ破裂する、だが音だけだ。さっきみたいに煙が出てこない。


「『均等』二酸化炭素!」


...体が動かねぇ、そして間もなく脳みそに直接針を刺すような痛みが俺を襲った。


「これは二酸化炭素消火器、濃度32%!電気火災を消火する際に使用される物だな、はっはは!昔、電気にも代わることができるのかを調べていた際に身に付けた知識がこんな所で役に立つとはな!!」


何か言っているのか?吐き気頭痛眩暈で何も分からねえ。

立ってる事もままならなくなり、俺は意識を失った。

北の雪国 スーパーロス

一年を通して雪が街を覆う白い世界

国民の幸福度が高いことで有名、観光業も盛んで世界からの好感度も高い

また民族として魔法が得意で、過去には選民思想が流行ることもあった。


「...カメラ、結露させて壊さないようにしないと」

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