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裏表のコイン

わァ......ァ.........(単発で星6引けた〜!)

「…鳴りませんね」

「鳴らないな」

「鳴りませんですか」


っ!!!俺とハナメに『韜晦』付与、すぐにナースコールから飛び退く。

今背後から声がした、しかし姿が見えない。

俺は周囲を警戒しながら、すぐに迎撃ができるように銃のトリガーに指を掛けた。

が突如、指先に鋭い痛み、銃を見てみると銃のトリガー部分がナイフに変化していた。


「っぁ、痛ってえ!」

「そこか!」


思わず漏声が漏れてしまい位置がバレる、だが敵も攻撃のためかその姿を見せた。

黒髪白眼の背の高い男、こっちに向かってくる!

使えなくなった銃を男の奥に投げナイフを取り出す。

そして攻撃を避け、ナイフを男の腕に突き刺した。


「学習をするんだな、使えなくなった武器が銃だけだと思っているのか」


男の腕に突き刺したはずのナイフはティッシュのように力無く曲がった。

いや、ティッシュのようにじゃない、本当にナイフの刃がティッシュになっていた!


目で追われている相手には俺の『韜晦』発動しない、そして無防備になった俺に打撃が加えられる。腹に一突き、両の二の腕に一発ずつ、そして最後に腹を蹴り飛ばされた。少しでも衝撃を減らすために後ろに跳び、壁を支えに敵を睨む。


「今のは慈悲だ、今すぐここから出ていけ。そうすれば見逃してやる」

「...この病室にいた人をどうした」

「お前頭大丈夫か。これは会話じゃない、命令なんだ」


そう言うと、男が俺にナイフを向ける。


「俺の魔法は『均等』: 触れた物と物の性質を等しくする。銃をナイフに、ナイフをティッシュに代えた、理解できるか?この意味が」


敵が俺にナイフを向ける。

『均等』、それがこいつの魔法なら盗聴器から聞こえた話も理解できる。

そして代わると言うのなら、トリガーがナイフに代わっていたということは。


銃声が響いた。




人間は銃弾を避けることができるか、その答えは不可能だろう。

例えばこのベレッタの9mm弾は分速350m、分かりにくいな、時速1260kmだ。まだ分かりにくい、マッハ1だ、音速だ。


魔力を考慮したらどうなるか、恐らく無理だろう。

魔力は固有魔法の発動、並びにそのものが持つ性質を高めるエネルギーだ。

壁を固く、縄を強くしなやかに、筋肉を活発に疲れにくくすることが可能。


だが限界もある、限界を越えれば壊れる、当然のことだ。

ならどうするか、決まっている。


やられる前にやる!!!


「私がいることを忘れないでください!」

「ぬがっ!き、貴様どこ、から」


放たれた三発の銃弾は敵の足と腹を正確に貫いた。

そう、この銃声はハナメのものだ。

俺が銃を落としたのはハナメに拾わせるため、透明になる敵を確実に仕留めるための作戦だ。


「こん..なガキに、この俺が、この俺があああ、負けたのかっ!」

「うるせぇ!ここにいた人をどうしたか言ってもらうぞ、その口からな!」 


『韜晦』はまだ切らない、命を取るか意思を奪うまでは警戒を続ける。

あの異形との戦い、H&Eの応援隊が集まったあの時、俺は勝利したと安堵してしまった。その結果が、先輩の自己犠牲、もう二度とあんなことをさせない。


俺は手っ取り早く先輩の居場所を吐かせるためにライターを取り出し、そして男の髪を燃やそうと慎重に近づく。


「はぁ、魔法を解除しない、学習したか。『均等』、俺を酸素に代えろ」


魔法の発動、ハナメが頭に弾丸を撃ち込むより早くその姿が消えた。

「...ホシモチ、その抱き枕にしてるの何?」

「んぁ〜炊飯器のお釜、冷たくて気持ちいいよ〜」

「...『錨』最小化、やっぱ私達は似た者同士なんだね」

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