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魔獣イラストレーターと最強のFランカー  作者: 成若小意
第四章 クラン抗争と追いかけっこ     (推定累計ポイントAランク)

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4-11 ゴーシュ誘拐後日談

「よく無事でしたね、ゴーシュさん」


 そう心配するキファランガの態度も当然だった。


 目の前にはいまだメキメキと音を立てて何かを締め上げていく荒縄の魔物、シャポン(亜種)。


 ゴーシュはゴーシュで、シャポン(亜種)の中の溶液を浴びてベトベトな状態だった。


 そもそもなぜゴーシュだけ無事に脱出できたのかというと、ゴーシュ曰く『シオンから葉巻を貰ってたからね!』とのこと。


 シオンの葉巻は魔物よけ。一旦はシャポンの実の中にゴーシュを取り込んだわけだが、囚われながらも溶液の中で何とか懐の葉巻をゴーシュが取り出したことにより、()が拒絶反応を起こし荒縄はゴーシュごと排除。


 地上に落ちたことを感じ取ったゴーシュは、中から筆で実の薄皮を割ったのだそうだ。


「意外とゴーシュさんもタフですね」駆けつけたマリウスたちもそう驚いていた。


「ところで、誘拐犯はどうなったんだ? 死んだのか」


「わからんが、恐らく早めに救出すれば生きてるんじゃないかな」


 ザバックに尋ねられたが、シオンはもはや興味をなくしていた。花屋のおばちゃんに水魔法について質問攻めをはじめていた。ゴーシュはゴーシュで、早速荒縄の魔物の絵を通りのど真ん中で描き始めた。






 後日。


 シャポンの実から救出された誘拐犯たちは、無事ではあったがなぜか少し緑色になっていた。


「僕ももう少しシャポンの中にいたら緑になれたのかな〜」


「なりたいのか? そう言えばシャポンの中では呼吸はどうなっているんだ」


「呼吸はできるよ〜。ゼリーみたいな溶液に包まれてて動きにくいけど!」


「……つまり、生かしたまま養分を吸い取るのか。なかなか怖いな」


 そんなシャポン(亜種)を町で大繁殖させたシオンだ。


 当然ギルドに呼び出され、こってり絞られた。出禁はもはや意味がないので、当分の間魔境への立入禁止処分が下され、珍しくシオンがあからさまに落胆していた。


「Fランクの魔物は町に持ち込み禁止されてなかったんたがな、規約上」


 そうぼやくシオン。


 実際のところ、下位ランクは植物系が多く、衣服に紛れ込む等の不可抗力で町に入ってくるので、持ち込みが()()()()()()()ものだった。


 今回の件でギルド規約が改定され、魔境への出入りの際の手間が増えた冒険者たちに知らず恨みを買うシオンであった。


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