第42−1話 良い結果でしたか?
お読みいただきありがとうございます。
もうすぐ一章完です。個人的には感無量です。
最後までお付き合いくださいませ。
「ステラ様、入ってもよろしいでしょうか」
「ええ」
「では、失礼しま……って何しているんですか?」
空を飛んだあの日からしばらく経った。
ドラゴンが私たちを運んだ後、なんと本当に試験に遅れることなく学校に入ることができた。
もちろんお母様が目覚めることはなかったので、アルカが私の保護者となったわけだが。
あの空の旅は本当に気持ちがよかった。
それはもう、自分の魔法でも試してみたいほどに。
「何って、空を飛ぶ練習よ。風魔法で飛べないかしら」
というわけで、あれから風魔法を強化的に練習している。
私の体重くらいなら飛び続けられそうだ。飛んだまま移動となると、また話は変わってくるけどね。
「あんまり無茶して怪我しないでくださいね。あとベッドの上でやるのも禁止です」
どうやら、私の風魔法のせいかベッドが傷んでいるらしい。
うーん、ベッドの上はこけても安心だから仕方ないじゃん、ねえ。
「ところでこんな時間にどうかいたしましたの?」
その話は置いておくことにしよう。
つい先ほど朝ご飯をいただいたばかりだ。昼食というにはまだ早い。
だから、今入ってくるということはそれ以外のなんらかの用事があるわけで。
「試験の結果を見にいきますよ」
「あら、今日はそんな日なのね」
「忘れていたんですか?」
「忘れるも何も、覚えているわけないじゃない」
そう、私はそもそもこの日を聞いていないし見ていない。だってどうせ受かっているし。それで忘れるなんて言葉を使われるのは侵害だ。
……あ、はい。問題はこっちにありますよね。知ってます。
「どこからくるんですかその自信は。落ちてても知りませんからね。とりあえず行きますよ」
私が落ちてるわけないでしょ。と心の中でつっかかりつつ、さすがに傲慢がすぎるので言葉にするのは控えた。
そして私は、さっと身支度を整えて向かうことにした。
――――――――
以前と同じようにメメと合流し、私たちは学校に向かった。
学校に着くなり、そこには合格者一覧が書かれているのが見えた。
「きんちょう、するね」
「ええ、そうね」
メメはそう言って、私の手を掴んでくる。どうやら本当に緊張しているらしい。気の利くことでも言ってあげたいが、私は当然受かっているとして彼女が落ちていた時が気まずいので私はあまり声を出さないことにした。
「まずはメメさんが合格しているかですが」
メメの名前を探して歩く。順に眺めていって……そこに名前はなかった。
メメはぎゅっと私を強く握る。
大丈夫、これは別に問題じゃない。
「メメさん、落ち着いてくださいませ。特待生は別で書かれていますわ」
「……うん」
メメからいつもの賑やかさがなくなってるので、これは本格的に焦っているのかもしれない。大丈夫、あなたなら大丈夫ですわ。
果たして、そこにメメの名前はあった。ちゃんと特待生として合格していたのだ。
「あ……あった! やったやった! わたしね、とっても怖くってきのうはねむれなくってね」
「あらあら、よかったですわ。いや本当に」
ここで私だけ受かっていたらひどく気まずい空気になるし、彼女の人生も大きく変わってしまう。
だから、受かっていてくれて本当によかった。
「後はステラちゃんだね!」
「じゃああとは私の名前を見つけるだけ……え?」
しかし私の名前はなかった。
一般としても、特待生としても。
ステラの文字は、そこにはなかった。
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