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第13.5話 幕間の間 子どもはかわいいですわね

お読みいただきありがとうございます。

 私はナナ。ルイス学院附属小学校に通う3年生です。好きなことは本を読むこと、苦手なことは運動をすることです。


 私には妹がいます。妹の名前はメメです。少し騒がしいけれどとてもいい子です。お母さんはおらず、お父さんは毎日お仕事で忙しいです。


 休日はいつも二人で図書館に来ています。私が面倒を見てあげています。図書館にはいっぱいの本があって楽しいです。そうは言っても妹はいつも暇そうです。私と違って本よりも外で遊ぶ方が好きみたい。


 でも、今日は違いました。私くらいの年齢の子どもは普段からいるのですが、今日はもっと小さい子どもがいました。とってもフワフワしたお人形さんみたいな服を着て、近くにメイドらしき人がいます。お名前はステラさん、なんと私の妹と同じ年齢だそうです。


 少し機嫌が悪そうな顔をしていましたが、話してみるととっても面白い方でした。時々三歳とは思えない話もしていて、すごく変な感じでした。もしかしたら私の妹が幼すぎるだけなのかもしれません。


 妹もすっかり仲良くなったみたいです。妹がいっぱい話したくて質問を浴びせて、ステラさんを困らせてしまっていました。妹にはもっと落ち着くように言い聞かせる必要がありそうです。


 来週も図書館に行こうと思います。妹が図書館を楽しみにしているのは久しぶりです。ステラさんがきてくれたら嬉しいです。私も楽しみです。


 ――――――――


「ありがとうございます。手伝ってもらって」

「いいのよ、いつも任せっきりなんだし。ところでこれ全部ステラ様が借りられたの?」

「はい、そうなんです……」


 日も暮れてしばらく経った頃、アルカとミラはようやく本とステラを部屋まで運び終わった。そんなこんなで夜のティータイム。太っちゃうとか仕事しろとか言った人は皆掃除しましょう。


「あー、これ読みましたよ!『トカゲの中の秘密』。男の子向けの作品なんですけど結構面白いのよね。言葉遣いは完全にアウトでしたけど」


 ミラはその中の一冊をみてアルカに語りかける。


「やっぱりそうですか? これお母様に見られたら怒られますかね」


 主に怒られるのはアルカである。ステラ様の行動はイレギュラーなことが多くて困ったものである。


「どうでしょうね。一応、最低限の言葉遣いはできるようになってきたからいいんじゃないですか? ステラ様、最近教えながら思っていたんですけど、言語能力が異常に高いんですよね。教えるのが本当に楽で助かっています」


 三歳になってからミラが直接ステラに教育をする機会が与えられるようになった。初めの方は文句をたらたらと言っていたものの、一応は真面目にやっているそうだ。


「それならいいんですが。はあ、でもこんな小説、三歳が読むとは思えないんですよね。もっと絵本とかじゃないんですか?」

「どうなんだろうね。まあ、見てみないことにはわからないね」

「まあ、それよりも疑問なのがあっちです」


 アルカはもう一つの本の山を指さす。そこにはたくさんの魔導書が積み重なっている。


「あれ、魔導書ですよ?三歳どころかまともに生きている人間が読むものじゃないですって」

「あら、本当ね。きっとあれでしょう、時々書いている魔法陣とかを面白がって読んでいるんですって」

「はあ、魔法とか面倒なことに巻き込まれたくないです、ほんと」


 ステラが一歳の頃、ステラの周りで魔法を使った痕跡と思われるものが見つかったことがあった。色々と調査のためにアルカは要らぬ勉強をさせられ、結果的に家の中に潜り込んだイタチかネズミだったというのだからタチが悪い。まあ、ステラ様に問題がなくて本当によかったというわけではあるが。


「ところでステラ様、気絶するかのように寝ていますわね、大丈夫なのあれ」

「本人は明日には起きると言っていたので、よく分からないけど大丈夫なんだと思いたいです」

「まあ、子どもは寝る子だからね。ステラちゃん、昔からよく寝ていましたしね」

「そうですね。そういうことにしておきましょう」


 そうして少しの時間、メイド同士の笑談をはさみ。


「それでは私は仕事に戻りますね」

「そうね、私もそうしようかしら。この本、ひとまず部屋の隅っこに置いておきましょうかしら」

「そうですね、部屋の真ん中にあっても邪魔ですし」


 もう一踏ん張りと張り切って積み重ねた本を持ち上げようとしてある違和感に気づく。魔導書の中に少し種類の違う本が何冊か挟まっているのだ。


「ん? これは何かのミスでしょうか」


 本の束を崩さないように注意を払いつつ間の本をとる。

 その本は、ナナ様とメメ様がおすすめしていた本である。先程の本と比べて幾分と幼稚な本であり、多分ステラさんの趣味の本ではないがおすすめされて借りたのだろう。


 魔導書にこっそり挟んでいるところがとても可愛らしい。バレないとでも思っているのだろうか。


「ミラさん、これみてください。唯一と言っていいほど年相応の本ですよ」

「あら、ステラちゃんもかわいいところがあるのね」


 当然、共有である。


「まあ、わざわざ隠していらっしゃるのだから私たちも知らないふりをしてあげましょう」

「そうですね、知らないふりをしてあげましょう」


 メイド仕事に大切なことは、ほうれん草なんかじゃなくて勤仕、共有、隠蔽である。


 今日もメイドらは仕事を全うする。




お読みいただきありがとうございます。


タイトルを喋ったであろうキャラ出ていませんね。嘘つきですね。


もし面白いと感じてくださいましたら、是非ともブックマーク、そして下にある「☆☆☆☆☆」のところで評価をつけていただけると嬉しいです。


ブックマークしてくださっている皆様へ。いつも励みになっています。

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