第80−1話 Day1昼:集合、そして解散!
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一日目、昼
「はーい、それでは皆さん並んでくださいねー」
林間学校の一日目。
昨日は少し雨が降ったものの、今日は昨日の雨が嘘みたいにいい天気、絶好の林間学校日和だ。
私たちはクラスごとに列に並び、先生の指示に従って林間学校での宿泊施設の前に座っていた。
「それでは、まずは今日からお世話になる施設の方々に挨拶しましょう」
「「よろしくおねがいします!!」」
林間学校の会場はここ、ドが付くほどのド貴族、ピスタ家が管理しているこの宿泊施設、およびこの大きな敷地である。
どうやらつい先日正式に人が使えるようになったらしく、外装は非常にきれいだ。建物は近年貿易を盛んに行っている東洋の建物を模したものとなっており、付随して敷地内の随所には東洋の装飾が施されていた。しおりの文面によると、ここの当主は仕事で良く東洋の物を扱ううちに東洋の文化を趣味にしちゃったのだとか。
本来ならこのような施設を借りるには相当な金がかかるはずだが、実地試験という意味もあってか、ピスタ家はどういうわけか破格の値段で貸してくれていた。
「なんだか、へんな建物だな」
周りから、そんな声が聞こえた。おいおい、礼儀がなってないなぁ。確かに変な……風変わりな建物だけども。
私からすると、この領地はかつて勇者として旅をしていたときみたいで非常にワクワクさせられるものだ。とはいえ、すべての生徒が私みたいに肯定的にこの施設を捉えているわけではない。
代表的なのが、私と同じクラスのお貴族、ローズマリーたちとかね……
「あら、ここが宿泊施設ね」
「はぁ、こんな古汚い木製の家に私を止まらせようなんて、嫌な話ですこと。ですわよねぇ、マリー様?」
「どうして強制参加なのですこと」
「まったくマリー様をこんな変なところに泊まらせるなんて何を考えておりますのよ」
「「そーだそーだー」」
ほかにも多少の文句の声がちらほらと聞こえた。主にE組の生徒の声が多い気がするが、気のせいだと信じたい。
「ちょっとあなたたち、そのくらいで……あらステラさん、ごきげんよう」
「ごきげんよう、ローズマリーさん。今日も一段と元気ですね」
「あら、あなたほど元気ではありませんわよ」
「ぐぬぬ……」
おそらく、私が机と人を飛び越えた話を持ち出してきたのだろう。さすがに返す言葉もなく今回の言葉の駆け引きは敗北だ。
いや、別にこんなところで勝負する必要はない。なぜなら、林間学校の中に勝負する舞台はきちんと整っているからだ。
「ではグループを発表しますよー」
さて、林間学校は、基本的にグループでの活動になるのだが、少し面白い点がある。
まず一つは、活動する際のグループは基本的にクラスを横断した五人程度の生徒、それも普段関わらない人選で構成される、ということ。
もう一つは、このグループでの活動を通して、グループ同士での得点による対抗戦が行われる、ということだ。
どんなグループでも私がいれば、まず高得点は間違いない。学校機関が出してくる課題なんて、せいぜい学力か体力に関するものに違いないとすると、学力においても私の右に出る人はいないし、体力や筋力という面でも私の右に出る女はいないのだから当然だ。ちなみに筋力に関しては私に敵う男もほとんどおりませんわ。
よって、数の暴力でも食らわない限り、私は勝てる。ローズマリー達に敗北を味わわせるのはそのタイミングで良い。
「みなさん、準備は良いですかー。呼ばれたら返事してくださいねー」
「「はーい」」
それでは、早速ローズマリー達とバイバイしまして……
「まずグループ一番、A組の――」
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