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かつて最強と呼ばれた男は前世の知識と共にTSお嬢様を満喫するようで  作者: 赤木林檎
第2章 低学年編

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第68話 一つ目の要求

お読みいただきありがとうございます。

2023年7月現在

事情によりこの周辺で話を大きく改変しております。途中まで読んでいた方はちょっと前から読んでいただくことを推奨します。


以前とは話数が変わっておりますがお気になさらず。

「君の家は対探知魔法がかけられているかい?」

「していませんわ」

「視覚阻害は?」

「してませんわ」

「魔素の絶縁加工は? 放魔加工は?」

「むー、してないって言っていますでしょう」

「はぁこれだから素人は」

「なーにを!」


 お前、私はあなたがお勤めになるお家の先祖様でかつて最強と呼ばれた男ですわよ! っと言いたい気持ちはあるものの、そうはいってもカルトラの言うことは間違いではなかった。

 実際のところ、私はその辺りに関して疎いのだ。

 かつての私、というより基本的に勇者は一部を除いて情報戦なんてしない。それよりもドラゴンとか海の魔物とか怪人とか軍隊とか、小競り合いなんて無用な奴らを相手にしていたのである。まぁ、たまには国の仕事で、そんなこともしていたような覚えがあるけど、記憶にあまりない程度だ。


 要は、ドラゴンの討伐をこっそり横耳に聞いて、それを先にやって報酬を横取りしようとする人間がこの世にいるか? いや、いるわけねえだろ、という話である。


 だから、学園の時に学んだっきり、それらの魔法とは無縁なのは事実なのだ。……そういえば学ぶついでにオリジナルの隠蔽魔法を作ったような覚えがある。どうやるんだったっけな? あとで思い出そう。


「ステラちゃん、あのね。魔法という劇薬をそんな簡単に使われたら困るのは分かっているんだよね?」


 カルトラは前に乗り出しながら、いつになく真剣な顔つきで私に説教を説いた。


「この世界は安全じゃない。多分、君が思っているよりもずっと多く、危険な奴ら人間がうじゃうじゃいるんだ。危険な武器を持っている人間はともかく、君にとって本当に危険なのは危険な思想を持った人間だ」


 それは確かに私が今まで相手にしたことのない人間かもしれない。というか、ステラの人生としては願わくば相手にしたくない人間である。……いや、もう既にこいつと関わった時点で回避は厳しそうなんだけど。


「今は昔ほど原石の扱いが酷くないとはいえ、バレたら面倒だよ? そのバレる原因だって最近は多様化しているんだし……その時困るのは君なんだよ、分かってるよね?」

「えぇ、もちろん」

「だからせめて探知阻害や他諸々をした上で魔法は使ってくれ。というかむしろ、あれほどの魔法が使えてなんでそれができない?」

「まあ、基礎的な探知阻害も思い出せばできますわ。やる頭がこれっぽっちもなかっただけで」


 私の言葉を聞いて、カルトラはガックリと肩を大きく落とす。かと思えば強い勢い私に顔を近づけて――


「至急、思い出してくれ」

「わ、分かりましたわ」


 その勢いに思わず私は腰が引けてしまった。自分より大きな人間が勢いよく来ると流石に怖いよね。


「対策が出来るようになるまでは魔法を使わないことを誓ってくれ」

「はいはい、誓いますわ」

「それはそうと、基礎的な探知阻害の魔法はいつ頃学んだのかな?」

「ぜん……、いうわけないでしょうに」「ちっ」


 カルトラの自然な誘導に危うく話しそうになった。これだからカルトラは油断できない。気を緩めずに行こう。


「できれば魔素の絶縁と解放もしっかりしてほしいけど、あれ難しいからなあ。ステラちゃん、できる?」

「うーん、まあ思い出せればできますわ」

「じゃあ思い出してね」


 実を言うとこれに関しては聞いたこともない単語だった。しかし、ここで舐められるわけにはいかないので私は咄嗟に嘘をついた。おそらく近代魔法だろう。また今度、図書館で調べることにした。


「と、ここまでが一つ目の要求」

「分かりましたわ。次の要求とは何かしら」

「まるでいくつも要求があることを知っているかのような素振りだね」

「これだけとは思えませんもの」


 少し考えればすぐにわかることだ。私をテストするくらいなのだから、私を何かに使おうと考えているに違いないのだ。そして、その内容によっては私は再び手をだ……声を上げる必要がある。こらこら腕はまだ上げるな私。


「まぁそうだね、時間もないし打ち明けた理由の二つ目といこうか、二つ目は……」


 その時、玄関のベルが鳴った。カルトラの仲間が来たのだろうか。少し話が違うな。やはり手を出すしか。


「あー、思ったより早かったけど……あ、そうだ」


 ドタドタとこちらの部屋に近づいてくる音がした。やけに騒がしい奴だ。本当にカルトラの仲間なのか? でもこのタイミングで来ると言うことはやはりそうとしか考えられない。


「お仲間?」


 私はドアに手をかけるカルトラにそう尋ねた。


 しかし、予想外にも彼は首を振った。


「いやノルン様」

「なるほ……んん?」

「いや、だからノルン様」






「はぁ?」


 私は思わず、ため息と疑問符の混ざった声を上げた。

お読みいただきありがとうございます。今年もよろしくお願いします。


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