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守ってあげたい-17

 新聞部の部室に駆け込んできたのは、テニス部の山吹だった。明智の名前を呼びながら、中川に言った。

「城西の連中がいまテニスコートの裏で、明智を呼んでこいって言って待ってる」

明智はそれを聞いて蒼白になったまま立ち尽くしていた。中川はすぐに飛び出し、それを追って新田と山吹が部屋を出た。

 野球部グラウンドからテニスコート横を通り抜け、城仙公園へと続く原っぱに出ると、見慣れない三人がたむろしていた。立っているひとりは煙草をふかし、残りの二人はしゃがみこんで談笑していた。中川が表れると一瞥をくれただけで、また談笑に戻った。中川は息を整えながら、その三人に近づいていった。それに気づいた一人が中川を睨んだ。その男は学生服も着ず派手なシャツを着ていた。後の二人も中川を見た。そして、しゃがんでいた二人が立ち上がった。中川は歩みをゆるめず近づいた。

「なんだ?おまえは?」

一人が中川を睨みながら言った。

「あんたたちか、明智さんに用があるっていうのは」中川

「そうだ。なんだ、おまえは」

「明智さんの代理だ。用件を聞きに来た」中川

「ナニ?代理?おまえなんか、用はねえよ。みゆきを呼びな!」

「明智さんは、いま先生に呼ばれて来れない。だから、用件を伝えておくから、言ってくれ」中川

「みゆきのヤツ、センセイに呼び出しくらってるのか。さすがだな」

三人は静かに笑った。

「おまえなんかに、用はないよ、待ってるから消えな」

中川はじっと立ったまま、そう言った男を見つめた。

「わかんねえのか、みゆきを呼んで来いって言ってるんだよ」

中川は静かに答えた。

「断る」中川

「ナニ?」

「お前らに、あの娘を会わせるわけにはいかない」中川

「誰に口訊いてるんだかわかってるのか?おい」

「おまえはナニモンだ。そんなこという資格があるのか?」

「おまえらこそ、みゆきちゃんをどうする気だ」中川

「どうもこうも、ねえよ。連れにきただけさ」

「連れていってどうするんだ?」中川

「そんなこと、おまえに言わなきゃなんねえのかよ?えぇ」

「おい、こいつ、みゆきの友達なら、いたぶってやろうか」

「そうすりゃ、みゆきも素直に出て来るだろう」

煙草が投げ捨てられた。三人はゆっくりと中川を取り囲んだ。


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