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なぜ今ごろになって奥底から大量に吹き上がって来たのか。


逃げ出したい。


バスから飛び出したい。


しかし私の身体は、自分ではどうしようもないほどに震え、縮み上がり、全く思うように動かすことが出来ませんでした。


私は心の底から強く強く思い、決意しました。


たとえどんなことがあろうとも、このバスには死ぬまで二度と乗らないと。


そんな私を尻目に、老婆が前から二つめの席に、女子高生が一番前の席に座りました。


乗客は老婆と女子高生に目は向けるのですが、やはりそれだけでした。


そしてバスは動き出しました。


ひどい山道を通り、次の停留所に差し掛かりました。何もない山の中。


それでも私はここで降りると決めました。


思うように動かなかった身体も、少しずつ自由が利くようになっていました。席を立ち、前に移動し、バスを降りる。


その程度ならなんとか出来る。


私はそう思い、少し腰を浮かせかけました。


ところがバスはいつも停車していたバス停で停まりませんでした。


そのまま素通りしてしまったのです。

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