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バスを降りた私はふと考えました。
――あれっ、今日、帰り、山道を通ったかしら?
考えましたが、通ったとも通っていないとも、判断がつきませんでした。
次の日になっても、私はまだ悩んでいました。
今日の帰りに、あのバスに乗るべきかどうかを。
女子高生の悲鳴がまだ私の耳の奥に残っていました。
そして私はあの老婆には絶対に二度と会いたくないと思っていました。
だというのに、バスに乗らないという当然どころか必然とも思えることを、私は第一候補としては考えていなかったのです。
はっきり言って狂っていますが、その時の私は自分でもよくわからないのですが、そういう思考にあったのです。
そしてほとんど無意識下のうちにバス停へと足を向けました。
そしてやって来たバスを見て、私は強く思ったのです。
――ああ、私はこのバスにはどうしても乗らなければならないんだわ。
私は迷うことなくバスに乗り込みました。
これは尋常ではありません。
生きた人間に全く見えない臓物を外部にさらした血まみれの老婆が乗り込んでくるバスに、運転所も三人の乗客も不自然極まりない異常な対応をするバスに、まるでどこにでもある普通のバスのように足を踏み入れるだなんて。
おまけに私はあの老婆の血の臭いだけは、本当に嫌っていました。




