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闇魔法の使い手  作者: 葉月 縷々
第4章 砂漠の国編
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4章の登場人物紹介その3

誰かと何かを忘れてるような……? と思いつつ投稿。



 【死亡した人物】




 ソーマ。姓名不明。召喚者でもなく、転生者でもない異世界人。


 日本人のようだが、本人曰く中学三年の歳で次元の裂け目に落ちたとのこと。


 黒髪黒目で眼鏡を掛けた学生のような見た目。しかし、眼鏡の奥底の瞳は鋭く、幾度かの死地を経験していることを窺わせる。


 武器は古代の遺跡で回収した近代兵器。銃火器から小型爆弾まで何でも扱う。


 魔粒子スラスターとエアクラフトを使いこなしており、シキが言うには「そこそこ強い」らしい。


 折角異世界に来たんだからもっと優遇しろ的な、上からな考え方と帝国のような『強ければ何をしても良い』というような思想を持っており、弱い他者や現地人を見下していた。


 固有スキルは【活殺自在】。目を合わせた対象を命令で操ることが出来る。対象の意識は失われず、あくまで対象本人の認識による命令厳守。例えば「死ね」、「盾になれ」等は理解出来ても「属性魔法を放て」だと『何の』属性で、『どういう』魔法を放てば良いのか不明なので、対象は適当な魔法を放つ。尚、所持者の声が聞こえないと作用しない弱点がある。


 『無』属性の適性があるらしく、『強化』した近代兵器でシキを苦しめた。


 遺跡で眠っていた人造人間シレンティ(本名不明)を見つけて覚醒させ、無理やり言うことを聞かせることで絶対的主として君臨。以後は彼女と共に行動していた。


 様々な策でシキと戦っていたが、途中で『暴落』にパックンされて死亡。


 【裏話orぶっちゃけ話】

 こちらも作者の気分で誕生。何となく「『砂漠の海賊団』以外に遺跡探索する勢力が国しか無いのは変じゃね?」ということで颯爽登場&退場した。まあある意味でかませ犬。










 シレンティ=シレンティ。正式名称不明。古の時代に生きていたとされる人造人間。


 銀髪に褐色の肌を持つ巨大な女。身長は二メートル以上。ソーマ曰く、彼女の座高とソーマの身長が大体同じらしい。


 右頬に数字の「六」と彫られており、それを隠すため、ソーマから貰った兜を着用していた。


 古の時代では高度な文明が栄えていたが魔力の少なさ故に戦争が長引いた、というのがナールや研究者達の見解で、彼女はその魔力の少なさをどうにかしようと造られた古代の人型生物であり、その成功例とされる。


 何らかの理由によって古代の遺跡内で眠っていたところをソーマ一派に覚醒を促されたようで、ソーマのように他者への悪意が強い思想に染まっていた模様。捕縛時も暴走して王都をめちゃくちゃにしたものの、本人の本来の性格は大人しい筈……と言われている。


 古の時代の生き証人ということで、アーティファクト研究、アンダーゴーレムの操縦、遺跡発掘に現文明の成長、あるいは帝国や聖神教へのアドバンテージになるのではないかと囁かれていた。


 しかし、目の前で死亡したソーマへの想いや喪失感、絶望が彼女の目を曇らせ、ナールとシャムザ王の「自分を利用してやる」という下世話な会話は彼女の心に火を付けることになる。


 レナ、セシリア、ナール、シャムザ王の前で拘束を破り、シエレンを強奪した後は当時誰もが知らなかった飛翔翼スラスターを展開させ、空へ。


 憎悪に満ちた翼を得た結果、研究途中だったゴーレム用の特殊装備『魔銃』をも強奪。研究の為に貯まっていたエネルギーを使い、王都を火の海にした。


 ゴーレム隊やヘルトの駈るアカツキ、シキ、アリス、撫子と一挙に攻められ、一対多という明らかに不利な条件でも善戦するほどの超人的操縦テクニックを見せていたものの、少しずつ装甲を剥がされ、四肢を破壊され、と機体を壊されていき、挙げ句にはコックピットに刀剣を突き刺され、胴体とシートを貫通。それでもと魔銃を放ったが、あらぬ方向へ飛んでいき、力尽きた。


 かと思われた直後、最期の足掻きとばかりに最後の一発をオアシス横の遺跡目掛けて発射。


 最後の最後に放たれたビームは王都の街並みを横断し、王城に直撃。その全てを突き抜け、溶かして飛んでいき、見事遺跡に命中した。


 以降は死を待つばかりだったが、シキに「お前はやり過ぎた。同じ苦しみを味わって死んでいけ」ということで腹部に貫通した刀剣に炎を灯され、ゆっくりと燃え苦しみ死亡した。


 【裏話orぶっちゃけ話】

 特に無し。深掘りは今後ちょびっとする予定。










 王都の住民達。


 シレンティ騒動で死亡。大半はシレンティの魔銃によるものだが、シレンティと戦っていたアカツキやバーシスに踏み潰され、擂り潰され……と結構悲惨な目にあった者もいる。


 【裏話orぶっちゃけ話】

 今章ラストでちょくちょく出てるテロリストやデモを起こしてる人達は大体この辺から。「どんな管理体制しとんねん」って怒ってる感じ。まあ確かに冷静に考えたら、王族や騎士達が目の前で犯罪者逃してゴーレムパクられてヤバい兵器も持ってかれて城も都も全てめちゃくちゃにされて……は中々終わってる。









 シャムザ王。レナとナールの父で、三十年以上王を務めていた。


 出番という出番がないままシレンティ騒動中、城にビームを撃ち込まれて蒸発。


 セシリアの瞳を贄として使った、【先見之明】の能力を再現するアーティファクトを守って死亡したようだが、レナやナール曰くそのアーティファクトはかなり使い勝手が悪いらしく、それを使うくらいならセシリア本人に頑張ってもらった方が良いとのこと。


 生前は時と共に痩せ細っていく民を見て心を痛めたことで、様々な政策を掲げ、少しでも国を良くしようと奔走していた。


 しかし、何をやっても国土の殆どが砂漠で生息する魔物も脅威的とだけあって限界があり、その内迷走してしまう。


 レナやナールが産まれた頃、人の感情を無視した政策を考え始め、挙げ句には固有スキル保持者や強力な職業を持つ者……特に思想を自分色に染められる子供を対象とした強制召集令を敢行。


 大量の子供達を無理やり親元から奪った後は過酷な訓練を強いて、心身共に強固な兵隊を作り出そうとしたものの、土台である環境がそもそも悪かった為に難航し、死亡者が続出した。


 親元には多額の謝礼が払われ、一時は潤う為に子供を売りに出す親も現れ、同時に国の威信を傾けてまで国家としての礎を強化としようとする王に「この国は戦争をするのではないか?」、「帝国のように侵略を始めるのだろうか」と疑う声まで上がったことで魔女狩りのごとく、子供を隠そうとする親の存在を国に伝える民が大量発生。


 誰もが疑心暗鬼になったせいで、外には子供の姿は一人も居なくなり、隣人とのコミュニケーションすら無くなる。その上、子供を連れていかれた親を狙った強盗や自分達を国に伝えた者への復讐を行う者など、酷い街では犯罪率が急上昇し、人口が半数以下にまで減った例まであるほど。


 その結果、民の疑心は互いから王へと移行。クーデターやテロまで起こるようになってしまったことで召集令政策は断念。結果的に、大量の死者と禍根、ヘルトのような被害者を出すだけとなった。


 その後は「ならどうすれば良い」、「国を良くしようとした自分が何故責められなければならない」と、人を信じられなくなり、古代の遺跡……特に時折掘り出されるアーティファクトの魅力に取り憑かれる。


 結果だけを見れば遺跡調査、発掘、アーティファクト売買で国は潤い、強国へと至ったが、アーティファクトの中には固有スキル保持者の命や発動部位を贄とすることで効果を発揮するものがあった為、国と民が肥え太ると同時にセシリアのような強力な固有スキル保持者が犠牲になることもあったらしい。


 まとめると、イクシア王よりはマシだけど、まあどっちもどっちなクズ王。


 賢王でもあり、愚王でもあり、ナールが他の王位継承者を暗殺したが為に庶子であるレナを王族に祭り上げる、人の親とも思えない人間。


 【裏話orぶっちゃけ話】

 コンセプトは見方によって評価が変わる王。実際、悪いところも多いけど、最終的には国の強化に成功したし、民を満足させるまで国を潤わせたので何とも。史実でも行動や志、結果が美化されているだけで犠牲者や被害者も多い、的な話も聞くし。シャムザの国民性を『悪意100%の人間は居ない』、『愛国心が強く、他者との助け合い精神もある』みたいな感じにしたかったので、作者的には本当に何とも言えない感じになった。










 『砂漠の海賊団』のメンバー。


 ソーマ一派との戦闘やシレンティ騒動、ヴォルケニスから振り落とされたバーシスのパイロット、エアクラフト隊等々。


 シキは撫子やアリスと同じ斬り込み隊長的立ち位置な為、親しい者の大半が死亡した。


 【裏話orぶっちゃけ話】

 何人かネームドにしては止め、やっぱりネームドにしては止め……ということがあった。あんまり多いと代わりに誰かが消えるんですよね、印象的にも作者の脳内からも。










 帝国兵。


 ヴォルケニスの乗組員、中二病男が率いていた前政権の兵等々。


 大体ルゥネと同じ戦闘狂でヤバい奴等。あまりに理不尽過ぎる殺され方は嫌だけど、ある程度は暴れられたので基本的には本望だと思われる。


 【裏話orぶっちゃけ話】

 こちらも「転生者以外にネームド居た方が良いかな……?」とか思われてた。けど、忘れられた。気付いたら出番終わってた。












 シャムザ軍の兵、騎士、義勇兵。


 テキオ戦後、魔力温存の為にシキをヴォルケニスまで連れていった騎士や『崩落』率いる人喰いワーム達と戦っていた者達。ナールと共に決起した一般人も結構な人数が死亡。


 後はシレンティ騒動でシエレンやバーシスに乗っていたパイロットも代替品兵士や騎士担当。


 【裏話orぶっちゃけ話】

 シャムザは人口がそれほどでもない上、遺跡調査でも死亡者が絶えない為、今回の戦争で人員不足に陥っている背景があったりする。描写は……今後するかも。


 ソーマに操られていた人間や帝国兵もそうだけど、大量の人間を文章で表すのは難しいなぁと作者に強く実感させた。










 『崩落』


 シン砂漠に生息している人喰いワームの群れの(おさ)、主。遠くから見ればただのデカいミミズだが、口はあるし、歯も沢山あるし、全長は五百メートル以上。下手したら千メートルをも越える。


 頭部の回りに鉱石で出来た鱗のような部位があり、その鱗が天然の鎧となって身を守っている。鱗は非常に硬い。比較的柔らかい皮膚の方も鱗ほどではないものの、それなりに硬度はあり、物理も魔法も大抵弾く。


 弱めの魔障壁を全面展開し、頭部にはゴーレムの装甲を纏った超巨大ミミズという感じ。


 何やらムクロと因縁のある相手らしく、『崩落』という名(?)もムクロから。昔は目玉があったようだが、現在は退化したのか存在しない。魔力を探知し、求める習性がある為、人間やゴーレムを好んで襲う。


 シキが来る直前辺りから群れの活動が活発化しており、レナやナールの元に若干の目撃情報が届いていた。


 しかし、その活発化の理由は眠っていたところにシャムザ各地で遺跡が発掘され、ゴーレムや魔導戦艦が移動して回り、戦争が起き……と、惹かれる魔力が国内各地で多数発現していたことに反応して覚醒したのではないかと言われている。


 魔物ながら知能が高く、近距離で戦っていれば噛み付きか身体を転がしてのローラー攻撃しかしてこないが、遠くに離れて作戦会議をしようとすると群れの個体を噛んで投げ付けてくる。


 最後の戦いでは王都のオアシスにある何らかのアーティファクトが放つ魔力に惹かれて現れた模様。

 

 【裏話orぶっちゃけ話】

 イメージはまんまドラ◯エのタ◯ラント◯ーム。普通の人喰いワームもそんな感じ。ただ大きさと全長だけはダンチ。もうちょい頭が良ければデカい全身出してゴロンゴロンするたけで十分ウザいし、人間ほどの大きさなら何も手出し出来ないとわかった筈。

本当にぶっちゃけた話、『崩落』さんの全長は作者も把握してないので本編と記載が違うかも……けどまあ取り敢えずめちゃくちゃデカいって認識で問題無し。

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