第140話 王子の力と変動する未来
汚い表現があるので食事中の方等は注意です。
『無』属性魔法とよく似た気質を持つ、獣人族特有の力、〝気〟。
身体全体に纏わせば身体能力の超向上を促し、腕や胴体、脚に纏わせば攻撃、防御力、敏捷値を超向上させる。威力に目を瞑れば放出という遠距離攻撃も出来る。
ここまではほぼ類似。
違いを挙げると獣人達には敵の身体に衝撃のような形で〝気〟を送り込み、内部から破壊する『技』がある。
『無』属性にはそれがない。否、厳密に言えば似たような魔法はあるのだが、瞬間的に破壊する『技』ではなく、送り込まれた他人の魔力の塊が暴れて強めの風邪のような症状を起こすだけなので、他の類似点とは大きな違いと言える。
その『技』は人や魔物だけでなく、古代の人型兵器ゴーレムにも通用した。
人に従事することなく、独学で〝気〟の使い方を覚えたアリスは本来の正しい修練の末に習得していく他の獣人と違い、粗もあればミスも多発する。しかし、元来の高ステータスを持っているからか、〝気〟の容量だけは人一倍ある。
故に、多少粗くともそれなりの威力を発揮することは可能であり、本来ならば自身の身体がダメージを受けるほどの大量の〝気〟を何となくという感覚だけでゴーレムに打ち込み、大破させることも可能だった。
そして、その『技』を試した結果がレナの捕縛、アリスの射殺という目的を持って行動していたシエレンの半壊した姿だった。
濃い紺色の機体は痛々しく仰向けに倒れており、ガードした右腕は完全粉砕。肩、胸部装甲にまで盛大な亀裂と凹みを産み出し、衝撃によって歪んだ胸部装甲がコックピットハッチを飛ばし、中に居た騎士を押し潰しているのが見て取れる。
幸い生きてはいるようで、レナは聞こえてくる苦悶の声に眉をしかめながら大きな溜め息を付いた。
「よ、良かったっ……アリス! 止めなさいってあれほど言ったでしょ!? 貴女、どこまで馬鹿なのよ!」
とても生身の人間が行ったとは思えない所業。
アリス自身、想定以上の威力だったのか、己の拳とシエレンを交互に見て、「あれ……? 俺剣士だよな……? 剣姫だよな……?」と自分に戦慄しており、遅れて怒鳴り付けてきたレナに反論している。
「相変わらず凄い威力だな……」
「……ゴーレムって確か、結構な人数の魔法使いが数十分詠唱して放った魔法で漸く傷が付くくらいの黒ブロックと同じ材質でござるよな? 貴殿のお仲間は化け物でござるか……」
そんな光景と同じようにそれを見て大騒ぎしている野次馬達を『土』の属性魔法で造られているらしい建物の陰から覗く者が二人。
「いやお前が言うな。てかお前に至っては斬れるだろ。俺の大事な長剣を悉く斬りやがって」
「失礼なっ。あれは固有スキルが強力なだけであって、拙者自体は一般人でござるよ!」
「何でも斬れてアリス並みの速さで動けて腕千切られても勝手に生えてくるとか十分化け物の類いだろうが」
誰が聞いても賛同するであろう意見に、撫子は暗殺者から奪った刀をポイっと乱雑に投げ、言った。
「あーあー! 聞こえなーいっ、聞こえないでござるっ! ……全くっ、首を跳ねられたり、真っ二つにされたら流石に死ぬでござるよっ」
拗ねたような口調かつ、ついでに子供のように耳を塞いで首を振っている。
「そこまでしないと死なない乙女とは。そしてそれは逆に並大抵の大怪我なら死なないと言っているようなものでは」
「煩いでござる」
と、まあ経緯はともあれ、仲間になると宣言してきた撫子と共にドン引きしていたシキは「ば、化け物めっ……! ニ号機! 何をしている! さっさと攻撃せんか!」と焦って喚き散らすナールをチラリと確認した。
どうやらシキと撫子の捜索をしていたシエレンを呼び戻し、アリスと戦わせるつもりらしい。
(たった今、貴重な三機の内の一機を失ったのにあれか。レナは固有スキルが強力なだけの文官とか言ってたが……脅威を認められないなんて、とても指揮なんて取れる器じゃない。シエレンの乗り手もビビって硬直してるし)
大破し、倒れている仲間の方を向いてから動かないシエレンを見ながら「さて、どうやってレナを連れ出そうか……」と考え始めるシキ。
(アリスが暴れてくれたお陰で王子の注意はレナから外れてる。ナタリアとムクロは……居ないな。分かれて行動してたのか? ……まあ良い。イコール、保護するのはレナだけ。アリスは一人で何とかなる。つってもレナもスラスターブーツ履いてるから自力で逃げられそうな気も……)
「……野郎、何するつもりだ?」
思考の最中、つい疑問が声に出てしまった。
ナールがシエレンの肩から降り、シエレンの膝元に身を隠したからだ。
「見えねぇ……」
「何やら飲み物……回復薬のようなものを飲んでいるでござるな」
「……こんな時にか」
「拙者に訊かれても困るでござる」
片目のせいか、風によって起きた砂埃のせいか、シキには見えなかったが、撫子曰く何かを飲んだとのこと。
昼間の砂漠地帯ということもあり、気温は高い。当然喉も渇くだろう。が、タイミングが妙だった。
(何で今……? 回復薬のようなものってことは小型の瓶か壺だよな。身体強化を促す薬とか魔法を使う為の魔力回復薬……いや、レナは生産職と言っていた。援護の可能性は殆どない……)
シキが訝しむ中、ナールはそれを飲み終えると一瞬だけ勝ち誇ったような顔をした。
「あの王子……今、笑わなかったでござるか?」
「……ん?」
至近距離ならいざ知らず、距離があっては一瞬の表情の変化までは確認出来ない。
その為、シキが気付いたのはアリスに起きた変化だった。
「っ……あ……?」
少し前のめりになりつつ腹を抑えている。気持ち悪いのが口にも手が伸び始めた。
「な、んだ……? これ……」
時間が経つにつれ、顔色も悪くなっているようにも見える。
しかし、本人は何が起きているのかわからないようで首を傾げて自分の手や腹を見るばかり。
その直後、ぎょっとした顔で辺りを見渡し、再び自分の身体を見てと忙しなくなった。
「……鑑定スキルか?」
「んー……流石にこの距離だと見れないでござるなぁ」
「見えないんじゃなくて見れないって……《鑑定》も持ってんのか、どこまでチートなんだお前」
目を凝らして見ている撫子に引きながら様子を窺い続けるシキ。
ナールとは違ってあからさまな反応だった。嫌でも強い驚愕と困惑に見舞われているのがわかる。
「うっ……」
少しするとアリスが凄い速度で口元を抑え、目を見開いた。
そこで漸く冷静になったレナが駆け寄る。
「……? アリス? ちょっ……どうし――」
「――お゛え゛ぇっ……! うぷっ……き、気持ちわっ……おぉえぇっ……!」
「アリスっ!? 何でいきなりっ……なっ!? 凄い熱じゃない!」
突然の嘔吐に加えて発熱もしているらしい。
レナはいきなり四つん這いになって腹の中のものを吐き出し始めたアリスの背中を擦ろうとして更なる驚愕の声を上げた。
「あの症状は……」
「毒でござるな」
困惑する二人をよそに、シキと撫子は揃って原因不明の不調を見抜いた。
これまでの経験や境遇で感じるものがあったのだろう。
しかし、何故アリスが突如毒に苛まれたかがわからない。
それまで苦しんだり、吐き気を催している様子はなかった。とはいえ、ナールが降りた途端にこれだ。
(普通に考えりゃ馬鹿王子が何かしたと考えるのが妥当……だが、今は……!)
そこまで考えたシキは思考を切り替えた。
「……回復薬を飲むような素振りはブラフで、毒の粉を撒いていた……? いや、それだとあの獣人だけが苦しんでいる説明が付かない……」
撫子は推察を続けている。
が、アリスが戦えなくなった以上、もう傍観は出来ない。
「ふはははは! こんな時に当たったかっ、この愚か者が! さあシエレンよ! 今が好機だ!」
『『はっ!』』
ナールの命により、シエレンも動き出した。
猶予はなくなりつつある。
(レナじゃアリスを連れて逃げられないし、撫子も信用出来ない……二人を連れてたらスピードが落ちて捕まる……ならっ!)
改めて状況と己の手札を確認したシキは魔粒子を噴き出しながら飛び出した。
「なっ……シキ殿っ!?」
撫子が驚く声を背中にレナ達の元へと急ぐ。
「むっ!? シエレン! 何かが近付いてくるぞ!」
「し、シキ君っ!」
ナールの声に反応してシエレン二機が銃を構え、レナは安堵と心配がごちゃ混ざになった顔でシキの方を見てきた。
一方、シキはスピードを緩めることなく進んでおり、手はマジックバッグに突っ込んでいる。
「悪いが……利用させてもらうっ!」
叫ぶと同時。
何かを投げた。
まるで、「そぉらっ、取ってこぉいっ」と言わんばかりの動作で投げられたそれは……撫子の刀だった。
くるくると回転しながら進む黒い鞘。
持ち主には見慣れた装飾の柄がキラリと光る。
さながら助けを求めたかのように、はたまた、一筋の涙のような一瞬の煌めき。
そんな、心なしか悲壮感漂う撫子の刀が殺意満々の武器を構えた人型兵器目掛けて一直線に飛んでいく。
「は? ……えっ!? ちょっ、おおおいっ!!? それ拙者の刀ぁっ! 何てことしてくれるんでござるかあぁっ!?」
少し遅れて投げられたものの正体に気付いた撫子が焦燥感溢れる様子で追い掛け始める。
それに対し、シキは相変わらずレナの元に進みながら、「ん?」と上半身だけ振り返り、言った。
「あ、いやな? お前、さっき奪った刀、すげぇ雑に捨ててたろ? だから【一刀両断】が使えれば何でも良い訳じゃないんだなぁって思って。加えて言えば、自分の刀は大事そうに使いまくってたのに他人のになった途端にぶん投げたから自分のには何か特別な思い入れでもあるのかなぁって思って」
至極、真っ当な意見だった。
「ぬおおおっ、こ、この鬼ぃっ! 鬼畜うぅっ!」
何はともあれ。
その光景足るや、飛んで火に入る夏の虫の如く。
否、危ないとわかっていても、時間稼ぎの役を押し付けられたとわかっていても取りに行かなければならない撫子の方が何も知らない虫よりも憐れかもしれない。
「ご名答でござるよ畜生めがっ! あれは拙者が命の次に大事にしている業物の――」
「――いや、そういうの良いから。早く取りに行けよ」
「くそがあああああっ!! 覚えておくでござっ」
撫子の台詞は最後まで続かなかった。
『ぬおっ、何だこいつっ!?』
『早いぞ!』
――ズガガガガガッ!
と、シエレン二機の集中砲火に見舞われたから。
超スピードで回転する巨大な弾丸が地面に続々当たり、瞬く間に砂埃が辺りを覆い尽くした。
そんな中、レナとアリスをそれぞれ片手で掴んだシキは勢いを殺さないよう足裏や曲げた膝裏、太ももに腰、肩甲骨付近から魔粒子を噴き出し、背面を押されたような姿勢で空高く飛び上がる。
「あ、貴方本当に鬼ね……あれに飛び込むってよっぽど大事な剣だったんじゃ……」
「いや、あいつ敵だぞ。何か裏切るとか言ってたけど」
軽口を叩きながら砂埃を抜け、上空二十メートルを越えた頃、引っ張られていたアリスが青い顔をしながら言った。
「うぷっ……なあユウちゃん、キモいっ……後っ、う◯こ漏れそうっ」
色々とアウトな発言だった。
嘔吐、発熱に続いて下痢を引き起こす毒らしい。
当然、当の本人からすれば堪ったものではないのだが、口を抑えたり、臀部を抑えたりと忙しない。
「ふっ……そ、そうかー。へー、嫌な毒だなーそれ。大変だなー、頑張れー」
「お前マジぶっ殺すぞ」
「……それはそうと絶対吐くなよ漏らすなよ? 口にしろケツにしろ出したらエロ下着について皆にばらすからな」
「ちょっ、それだけは止めっ、おぶっ、ふぐぬうぅっ!?」
半笑いのくせに棒読みという反応に思わず真顔で返すアリス。
瞳孔は開き、殺気も漏れている。
が、波が来たのか、また口を抑え、直後に尻を抑えた。
若干、口の端に見えてはいけないものが見えたシキとレナは見ない振りをし――
「うわきったね」
「何よそのめちゃくちゃ気になる単語は……」
――訂正。
一人は普通に貶した。
「……あいつ結構持ってるな。流石、上級なだけある」
ジト目で病人(?)のアリスを見つつ、ついでに【抜苦与楽】で毒を『抜』いてやりつつ、下で続く撫子とシエレン二機の乱戦を見下ろす。
残念ながら砂埃でほぼ見えないが、時折ガキンガキンと銃弾を弾くような音は聞こえるので耐えているのだろう。
それを鼻で笑いながら「よい、しょっと……」と、アリスを背中に、レナを両手に持ち帰る。
スラスター付きのブーツを装着しているレナに滞空の補助をさせる為だ。
悲鳴を上げる間もないほど一瞬にして両手を掴まれたレナは兎も角、ふわっと投げられ、ふわっと背中に移動させられたアリスから「うぶっ、あっ」という絶望に打ちひしがれる声が漏れた。
「――――」
ついでに声にならない悲鳴と嗚咽も漏れた。
やったらしい。
不可抗力とはいえ、背中に腹を押されたからだろう。
「……悪い」
「…………」
「いやほんっとゴメン。空気抵抗的に両手に二人はちょっとキツくて……。え、えっと……さっきのは冗談だからっ、今大急ぎで毒『抜』いてるからっ。……あ、ほらっ、マジックバッグにティッシュとかタオルあるから使って良いぞっ。ムクロので良ければ替えの下着もあるしっ」
必死に、そして、未だ嘗てないほど弱気な口調で慰めるシキ。
しかし。
「ぐすっ」
アリスは泣いてしまった。
常に明るく元気なアリスらしく泣き喚いたり、怒ったりはしなかった。
ただ無言で鼻をすすり、大粒の涙をポロポロ溢している。
それが一層、アリスの心情を表しており、非常に気まずい。
「……レナ、ブーツで補助頼む」
「あー……何でシキ君がムクロさんのパンツを持ってるのかは訊かないでおくわ」
いたたまれなくなった二人はそれ以降、ナールから逃げることだけに全神経を注いだ。
「帝国の皇帝が変わっていたなんて……だから未来が……坊やとアリスちゃんの存在からしてずれてるのはわかっていたけど、これは……」
巨大魔導戦艦サンデイラの船長室で憎々しげな声が響いた。
「新皇帝ルゥネ=ミィバ……強い側近とアーティファクトでクーデターを……」
椅子に腰掛け、何かの書類を見ていたセシリアは眉間に皺を寄せながら天を仰ぐ。
床やベッド、机の回りには大量のメモが散乱しており、全てのメモにびっしりと何かが書き綴られている。
「それにしたってこの未来はあり得ないわぁ……」
本来ならば攻めてくる筈の帝国が動かなかったのは女帝ルゥネが皇帝として君臨したから。
しかし、それが永久的なものではないことをセシリアは知っている。
生産職であることが理由で虐げられていたルゥネではあるが、再び【先見之明】で探っていったところ、その性格や残忍性は帝国らしい野蛮なものだとわかった。
「帝国軍がアーティファクトを大量に持って攻めてくる……。はぁ……正しく悪夢ねぇ……」
今回、攻めて来なかったのも戦力増強の為。セシリアが『見』た未来では帝国軍の末端兵士ですら銃や魔粒子装備を装備しているらしい。
「これなら前皇帝の方が楽だった……王座に付いても慢心せず、他国の侵略よりも足場固めを優先した若き女帝……人材発掘に前皇帝派の徹底排除、アーティファクトの有用性を広めた上での大量生産……どこまでも慎重に、確実に事を進めるタイプか……」
そこまで覗き『見』ることに成功したセシリアは「あぁっ、もう嫌っ」と両手の親指でこめかみをぐりぐりし始めた。
「ていうか何で転生者が何人も付いてるのよっ。一人は化け物だし、全員強力な固有スキル持ってるしっ……」
どうやら戦力差を考えているようだ。
シャムザは現在、内乱寸前の不安定な状態であり、戦力に至っては自分が率いる『砂漠の海賊団』とシャムザ軍のシエレンくらいなもの。兵士は敵と違って魔粒子装備がないので飛べず、ほぼ戦力外である。
対する帝国は全ての兵士が魔粒子装備によって飛行出来、武器は銃などの兵器を装備。エアクラフトや魔導戦艦も建造しており、固有スキル所持者である転生者が数人。
「坊やとアリスちゃん達が居てもあの数じゃ押し切られる……向こう側のアーティファクトは全部模造品だから耐久性が低いのが幸い、かしら……?」
新たなメモに羽ペンを走らせ、情報を整理していくセシリア。
圧倒的な戦力差にも関わらず諦めていないことから、希望がないわけではないのが窺える。
しかし、そのメモが多すぎる文字で書けなくなった頃、動きが止まった。
「……やっぱりダメね。シャムザという国そのものと連携が取れないとどうしようもない……模造品とはいえ、こちらが扱いきれていないアーティファクトを『力が全て』なんて宣う帝国が持ってるだけでも問題なのに、こっちは補給支援も期待出来ないんじゃ……絶対に負ける」
その顔や声色には確信があった。
あるいは『見』たのかもしれない。『砂漠の海賊団』が敗北し、蹂躙され、植民地と化したシャムザを。
「やるとしたら短期決戦……私のサンデイラとシャムザの保有する戦艦……それに、〝奴等〟の戦艦で戦線を展開。ありったけかき集めた兵器型のアーティファクトを三つの戦艦に行き渡らせれば……」
セシリアはたっぷり十秒ほど瞑目した後、ゆっくりと目を開けた。
「どっちにしろ、まだ帝国は攻めてこない。今の内に更なる戦力強化とアーティファクト集めを……〝奴等〟も早めに潰して…………そう、ね……意外と良い予行練習になるかもしれない。犠牲が出るかもだけど、帝国に比べれば余裕で対処出来るし……」
今一度己が書いたメモに目を通し、確認を終えると疲れきったように机に突っ伏す。
そして、くぐもった声を漏らした。
「本来、艦隊戦なんてもっと後の筈なのに……ここまでの大規模戦争だって……坊やもこれから……」
憂いを帯びたその声は震えていた。
「はぁ……今ならムクロさんの気持ちがわかる……人は……何でこうも争うの……? 皆が皆、協力し合えば世界は……シャムザは……私達は…………」
徐々にスケールが大きくなっていった独白はやがて静かな寝息へと変わり……
船長室にはシキ達が新たな仲間、撫子を連れて帰るまで沈黙が訪れた。
花粉症と風邪(?)のダブルパンチで意識がハッキリしないので来週の更新、厳しいかもです。書ければ更新します。




