第七話 ~力の解放~
第七話 ~力の解放~
―開発室 扉の向こう―
そこには、それぞれの道導があった。
扉を開ける7人の選ばれ者は光に吸い込まれて行く。
―開発 扉 世界ナンバー03―
そこには見覚えがある一人の少女。
「マ・・・マリア!」そこにはかつての友人、マリアの姿があった。
「久しぶり、アリス」マリアは久々の笑顔をアリスに見せる。
アリスは嬉しさのあまりマリアに抱きつき「また、会えたね。」と言う。
「今日はね。アリスに話しがあって会いに来たの。」とマリアは一歩下がり後ろで手を組みいった。
アリスはまた、マリアが遠くに行ってしまうような気がした。
「マリア・・」「アリスはまだ本当の力に目覚めていないの。だから今日はアリスの力の解放ために来たよ。」
「力の解放?」マリアが言うにはアリスはまだ力を出し切れない状態であるらしい。
これはユウイチのときと一緒だ。カミトも力の解放が4段階あったはずだが彼はもうこの世にはいない。
「じゃあ行こう!」と突然、現れた扉にマリアとアリスは入って行く。
―開発室 扉 世界ナンバー04―
暗く狭い正方形の場所。「ユリア!」と一人の男の声がどこか遠くから聞こえる。
「誰!誰なの?」とユリアは聞こえていた声に反応する。
ユリアは周りを“キョロキョロ”して、何かを探すように前へ前へと歩いて行くと一つの光が奥から見えて来た。
まぶしい光は徐々に大きくなり、ユリアの眉を“ピクッピクッ”と動かす。
「ユリア!」とユリアの目の前にはカミトの姿があった。
「カミ・・ト・・」とカミトに抱きつき嬉涙をだす。
「ユリア、時間がなんだ。ユリアにはこの扉を開けてもらう。」突然現れる大きな扉。
カミトはユリアの手を取り扉の先に向かう。
―開発室 扉 世界ナンバー05―
そこは草原広大な草原。ただどこまでも広くそこは懐かしの場所にも見えた。
「ねぇ、くーろ。」と後ろから肩を“ツンツン”と指で押される。
黒は後ろを向くと大きく目を開く。
「サナ!どうして。」とそこには黒の死んだ婚約者のサナがいた。
「力、欲しいのでしょ。だったら私の言うこと聞いて。」とサナは黒の口に指を当て喋らせないように言った。
「いい、あの扉の向こうに本当の力が眠っているは。」と黒の口から指を離し言った。
「でも、俺は俺の作戦ミスで死んだんだぞ。恨んでないのかよ!」と黒は今まで言えなかった真実をサナに話す。
「恨む?私は恨んでなんかない。だってあなたの妻ですから。」
「本当に?」「本当よ!」黒は長年の苦しみがこの場ようやく解消できた。
「ありがとう、サナ!」と生まれ変わったような顔をする黒。
いや、それがもともとの黒なのであろう。
「ほら、行くよ!」サナは“ツン”として扉の向こうへ行く。
黒も後に続いて扉へ入って行く。
―開発室 扉 世界ナンバー06―
たくさんの数式や単語が無数に浮き出た場所。
マナトは数式を見て、さぞ嬉しそうにしている。
「なんだこれ、この公式何を求めるものなんだろう。」
とマナトは数式を指でなぞって考えていた。
「そうやっていつもお前は現実と向き合うこと拒絶する。」天井の方から声が聞こえた。
「誰だ。」とマナトは聞き返すが返答はない。
10秒くらい「私は扉の向こうで待っている」と言って、声は聞こえなくなる。
「扉なんてどこにも無い」と思うと先ほどの言葉を思い出す。
現実から逃げる。違う僕は「現実に立ち向かう。」
マナトの前に現れた大きな扉は自動で開く。
扉の奥から「さあ入りたまえ」と聞こえてきた。
喉に唾を飲み込み現実と向き合う覚悟を決めた。
―開発室 扉 世界ナンバー07―
ここは闘技場かな。「ティア!久しぶりだな」後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。
後ろを振り向くとそこにはかつての仲間がいた。
「皆、どうしてここに」とティアは嬉しそうに言った。
「それは、お前の力を戻しに来たんだ。」と仲間の一人が言う。
「まぁ心配すんな。まだ俺たちのこと気にしているんだろう!」
「そうよ、そんなこと気にしないで。いつも助けてもらってたのは私たちの方よ。」と仲間たちの暖かい言葉に感動するティア。
「あ・・・ありがとう。皆!」とティアは泣きながら言った。
「さあ、扉の向こうへ」と仲間たちに手を取られ扉の中に入って行く。
―開発室 扉 世界ナンバー08-
そこは水族館。思い出の水族館。
「ねぇマコト。」と母親の声が後ろから聞こえた。
だが前にも見たような光景だったので、振り向くことしなかった。
振り向いてしまうとあの時みたいに全てが消えてしまうと思ったからだ。
マコトの真の能力は炎の使い手である。これは珍しいタイプであり、あの日いらい使わないようにしてきた能力。
「ごめんね。マコト。私たちは扉の向こうで待ってるから。」と両親は扉を開きその先に歩き出した。
「待って、最後に言いたいことがあるんだ。」と慌てて両親を止めた。
「俺さぁ、世界を救うとか出来るわけが無いって思った。ずっと一人で仲間と冒険するとかも考えたこと無くて。でもさあ、皆のお陰で少しは変われた気がするんだ。だから俺も扉の向こうに立ち向かって来るよ。」
「分かった。父さんと母さんはあの世で待ってるから。」と両親は黄色い光の粒となって消えていった。
そして相崎は扉の向こうへ向かう。
―開発室 扉 世界ナンバー09―
目の前には花、周りを見渡せばそこは王宮の庭であった。
「ラーディア。」と横にラーディアの兄が座り込む。
「花、綺麗だね。」と兄は言う。「お兄ちゃんはどうして、会いに来たの?」
「決まってるじゃないか、お前に会いたいから。」とさわやか笑顔を見せる兄に昔と変わらないなと思うラーディア。
「私ね、お兄ちゃんとまた暮らしたい。」とラーディアは兄に抱きつき言った。
「それは出来ない。お前は向き合わなきゃならない。」
「これ以上何を失えばいいの?私分かんないよ。」とラーディアを強い口調で言った。
瞳には1滴の涙。「守れるだけの力が欲しいか?」ラーディアは“ハッ”とした顔で兄を見つめる。
「欲しい。」彼女は願ってしまった。力が生む争いの種を。
「いいだろう。ではあの扉を進むんだ・・・」兄はそう言って薄っすらと消えていく。
ラーディアは涙を拭き、扉の中に入って行く。
―開発室 力の扉前―
「博士、全員がクリアしたことを確認しました。」
周りの研究員は“おおーお”と歓喜の声が上がった。
「これで、我々の明日が生まれた。」と博士は声に出した言った。
その本当の意味は今はどう言うことなのかは分からない。
―セーブ―
いつも読んでいただきありがとうございます。この物語は少しつづ、終わりに近づいています。
そうなると続編を書くかそれとも別作品を書くか迷いますが、まぁそのときになったら考えます。
今後とも宜しくお願いします。




