2-3.5, 二見区スタンプラリー!9・10月編
どうも、あくりる!です。スタンプラリーも最終日!一体最初の頃はどんなフラグを立てたかったのかも忘れちゃってます(おい)。スタンプラリーの概要は開催編~からをご覧ください!それではごゆっくり!
「ふぬっ……。くああっ」
まだ温もりが残るベッドの上。俺は目覚めた。どうやら連日のスタンプラリーによって疲れが残ってるみたいだ。あちこちが痛い。そんな中二が言う事でも無いんだけどな。俺ぁおっさんかってもんよ。
「おっはよー風雅ー」
「ん? ああ……」
ベッドの横から、今俺に話しかけたのは幼女。俺には兄弟はいない。じゃあなんでだ? この幼女は何者なんだ?
実を言うと、そんな隠すのもめんどくさいんだけど、こいつは誕生石の精霊らしい。今の名前はダイア。まぁ全部自称だけど。どうしてこいつが俺の家にいるかーとか、親にばれないのかーとかそういうこともめんどくさいんで省略。
まだ寝ていたい衝動を抑えながら、俺はベッドから降りた。もちろん髪はぼっさぼさ。男子なんてこんなもんじゃねーの?
「あー飯あるかな……」
俺はダイニングに向かいながら呟いた。俺の親は共働きで家にいる事は少ない。母さんはたまに朝飯だけ作ってくれる事もあるけど、作ってない事もあるから、俺は男子にしては料理が上手なほうだった。
「あ、無いな」
あるならばダイニングにあるテーブルに置いてあるはずだけど無い。自炊決定。
「お腹空いたー」
「お前の分も作るから待ってろって」
ダイアが朝飯の催促をするので、俺は適当に朝飯を作った。
「ごちそーさまー」
「ごち」
俺とダイアはさっさと朝飯を食い終わった。しかしダイアがいるせいで、俺の手間は倍増だよちくしょう。
「寝てるねー」
「あっそ……」
いきなりそう言うとソファーに寝転がり、むにゃむにゃし始めるダイア。飯食べてすぐ寝ると、ブタになるってお母さんに教わる訳ねーよな。うん。
心の中の突っ込みを自己完結した俺は、皿洗いとかをし始める。
その後は、着替えて、待ち合わせ場所のバス停にレッツゴー。
※
「おはようフェアロリコン」
「風雅君おはよ」
「んぁ……」
「おっはよー」
「ダイアちゃんおはよ」
バス停に着いた俺とダイアを迎えたのは、幼なじみの美玲の声と、不思議な転入生、白夜の声だった。美玲、毎度毎度それは止めろ。って事は言えないんだよなぁ。
「もうめんどくさいから放置すっぞ……。最終日かー」
「そうだね」
「長かったね」
「ふにゃあ」
最終日とは、二見区スタンプラリーの最終日って事。詳細は略な。
「今日は、蒼玉の碑からだね」
白夜が、パンフを見ながら言う。パンフには回る場所が全部書いてある。
「そーそー」
「じゃあ区役所経由のルートだね」
「何回使ったよそれ」
「もう飽きた」
「ダイアさん、率直だね」
ダイアは飽きた様子だけど、放置。だってそのルートが一番手っ取り早いんだもんな。蒼玉の碑は、九月の誕生石、サファイアに関わる場所だ。
とりあえずバスに乗って、蒼玉の碑に近い、蒼玉駅を目指す。ちなみにフリーパスが事前配布されているので、交通費は事前に払った千円だけで済む。
「あ。も、怠い」
「風雅君、今日頑張ればもう終わりだよ」
「そーだよ」
「The☆学・校!! ふ・ざ・け・る・な」
もう明日が学校だと思うと本当に嫌だ。なんて愚痴を思いっきり蒼玉駅で言う俺だった。うるさかったかな?まぁいっか(よくねぇ)。
「こんにちは、サファイアと申します」
「あー、な。うん」
ダイアは誕生石に関わる場所の近くに来ると、人格が変わるらしい。という事で今の名前はサファイア。結構真面目そう。&髪が青くなっている。
「なんか今までのダイアさんシリーズにしては、結構大人しいね」
「そうだね、ダイアちゃんがあれなのかもしれないけど」
「お前ら何なんだ」
「あ、ダイアちゃんの肩持つの?やっぱり仲良いアホコンビ」
「フェアロリコンだね」
「………………」
「あ、でも私、そういう人は嫌です」
ダイアシリーズとかあれとか言うから、流石にダイアが可哀そうになって言ったんだが、それで俺は罵られるし、サファイアにもそういう趣味の人は嫌とか言われるし?
「散々だ俺!!」
「そういう宿命だよ、風雅」
美玲に宥められても……。まぁいいのか。どうなのか。分かんない(ここら辺がアホなのだろうか)。
「じゃあ行こうよ」
白夜が先程の発言など気にしない風に言った。ちょ、って感じだが突っ込めない(やっぱりアホ)。
「そうだね」
「はい」
「うぃー……」
とまぁ、蒼玉の碑までは徒歩でしか行けない。なので徒歩で移動。
※
「疲れるよなぁ……いちいち」
「しょうがないでしょ」
俺たちは蒼玉の碑を見学中だ。肝心のスタンプはもう貰っていて、見学しか暇つぶしが無いってのもあるけど。スタンプは蒼玉の碑をデザインしたものみたいだ。
ちなみに蒼玉の碑は、石で出来ているけど、所々青く見える場所があった。
「じゃあここの事説明させていただきますね」
「あ、どぞどぞ」
なんかサファイアと喋ってると敬語になりがちになるのはなんでだ?不思議だ。横にいる美玲と白夜は普通みたいだし。普通っても俺が敬語使ってるから笑いを堪えてるよ、お二人さん。
サファイアだけにあらず、ダイアたちはその場所に行くと色々説明してくれる。
「ここ蒼玉の碑は、9月の誕生石、サファイアに関わる場所ですね。サファイアの石言葉は誠実等です。
そして、200年前の潮奏半島で行われたある儀式の際に、この蒼玉の碑は、他の三つの碑と逆三角形型の魔方陣を組み、ある人物を封印した場所と言われています。
魔方陣の組み方としては、金剛の碑を中心にして、左上の頂点辺りに翠玉の碑が、下の頂点辺りに紅玉の碑が、右上の頂点辺りに蒼玉の碑、というように組まれています。
ダイアモンド、エメラルド、ルビー、サファイアの力が集約し、そして仮想世界を生み出し、引きずり込む。このような形で封印したようですね。
この四つの力以外にも、後に十二合わせて、『誕生石』と呼ばれるようになる石の力を使いました。
ガーネット、アメシスト、アクアマリン、ダイアモンド、エメラルド、パール、ルビー、ペリドット、サファイア、オパール、トパーズ、ラピズラズリ、ですね。
儀式が終わると、魔方陣に組んだ石の力は、“碑”となりその地に力が宿りました。
他の力も、封印が解けないよう監視する役目を授かって設置されたり、特別な場所になったりもしたようです。
大分長くなりましたけど、ここの地下ではサファイアが採れるらしいですよ?」
「え、ちょ待て。そんな事他の人等に聞いてないぞ」
サファイアが淡々と語る歴史には、驚きを隠しきれなかった。今まで色んなのに説明されたけど、ここまで詳しく説明されたのは始めてだったからだ。
「うん。サファイアさんが始めてだよ」
「確かにそうだよね……」
「他の皆がガサツなだけでしょうか……」
『そんな気がする』
俺たちは口を揃えて言った。そんな気がするし。
「って事は、もうここは終わりかな?」
白夜が万能パンフを取り出し、次の場所を確認し始める。
「そうじゃない?」
「っぽいよね。えーっと次は、せ、青明川源流?」
「あー……、マニアックな所だな……」
「ちょっと田園とかそこらへんだっけ?」
「んー……、公園みたいのだった気もする」
「風雅君と美玲さんも詳しくない所なんだね」
白夜はそう解釈したみたいだけど、俺たちも聞いただけだし、本当に探検とかしたい人じゃないと、行かないレベルだ。
「そこはオパールに関わる場所でしょうか?」
「ん?そうそう」
サファイアがパンフを覗き込んできたのだが、他の人等より物分かりがいいみたいだ。
「ではオパールに念を打っておきます。詳しく説明するように、と」
「よろしくね、サファイアちゃん」
「はい」
「じゃ、行くか」
「結構近いよね」
「バス一本で行けたっけ?風雅?」
美玲が俺に聞いてきたので、
「おう、行けた」
そう答えた。
「オッケー」
バスロータリーでバスを探すと、青明公園という所に行くバスがあり、バスの運転手さんにパンフを見せて確認してもらうと、そこでいいみたいだった。どうやら源流は公園内の奥深いエリアにあるらしい。行ったらスタンプラリーの人が案内してくれるだろ、という事もあり、バスに乗ってGO。
※
「ここ公園?」
「公園」
「本当に?」
「うん」
「コーエン?」
「物分かり悪いね、風雅」
背中をバシッと美玲にたたかれ痛ってー……。(ナレート((!?))よりも痛みの方が勝った)
「普通に公園じゃん」
「でもなぁ……これなぁ……」
バスで青明公園に着いた俺たちを迎えたのは、公園というか森林というか。むしろ“冒険の森”と名付けてもいいくらいに大自然。ああ大自然。そこまで大自然な訳でもないけど、遊んでる子供たちは猿かターザンかってぐらいに生き生きしていたり翻弄されていたり様々。こんな所に川の源流があると思うとなんか気が滅入る。
「スタンプラリー参加者の方はこちらへー」
係員さんと思われる声が聞こえてきたので、俺たちはその声がした方へ向かう。
「これから青明川源流の方へ向かいますー。森の中を通りますので、私の後についてきてくださいー」
「へー、この中行くんだね」
美玲が係員さんというか公園のスタッフさんの言葉を聞き、少し興味を持ったようだ。スタッフさんとスタンプラリー参加者の、源流に向かう列は結構長い。ちなみにスタッフさんは男の人。
「俺はめんどい」
「まぁ風雅君、これもいい事じゃないの?」
「こっちゃ疲れてるの……」
もう美玲と白夜は俺に突っ込む事もしないらしく、森の中を俺たちは歩いて行った。
―――――そんな時に忘れていたアイツが現れた。
「あっははははははははははは」
「あ、そういや」
すっかり忘れていたけど、俺たちにはダイアもいたのだった。そういやさっきから姿が見えないと思っていたけどどこにいるんだろう……。
「あ、風雅風雅。ダイアちゃんかな? 何かな?」
「木の上になんかいるね」
「ふぁ?」
二人の声につられて俺は上を見上げた。すると……。
「はいどーん!!!!」
「ふぎゃっ」
俺の顔に勢いよく着地したのは、ダイアのような幼女。
「私オパールだよー!! よっろしくー!!」
「こんにちはー」
「美玲さん、観衆目線だよ」
「そうだね……。ヤバいヤバい」
「顔から降りろ……。そして人目をひくような行為は止めろ……」
「はーい」
そう言うと、ダイア改めオパールは俺から跳び下りる。いつのまにか野生的になっちゃって……。それに髪が真っ白、言うなれば宝石のオパールのように、少し虹色になっている。
「服汚れちゃってるけどいいの?」
オパールの服についた木の葉を、美玲が掃いながら聞く。
「だいっじょーっぶい!!」
「そうなんだ」
「いいのかよ」
「風雅君、子供の意思は尊重しないと」
「そうなのか……?」
色々もやもやっとするけどいいのかな、これは(よくねぇ((二回目)))。
かなり周りの人たちに驚かれていたけど、もう興味がなくなったみたいなので一安心。
「んじゃあてっきとうに説明しちゃうねー?」
「どうぞ」
白夜の返答を聞いたと同時に、オパールは話し始める。
「ここは、正しくはまだ着いてないけど、10月の誕生石、オパールに関わるとこだね! ちゃっちゃと……、あ、サファイアに詳しくって言われてた。じゃあもうちょっと詳しくー!! 石言葉は無邪気とか! 200年前に潮奏半島とかゆー所で儀式が行われた! その時に組まれた魔方陣を監視する役目とか、それで封印した人を監視する役目とかそんな感じの役目なのがここ! だねっ!
ちなみに川ではオパールが採れるとか!」
「はいお疲れ様」
オパールが終始ハイテンションなのはもう放置しておこうか。
「とりあえず、後は源流に行くだけだね」
「ああ、そだな」
白夜が言ったので、俺は応えた。
「あ、そういえばオパールちゃんってさっきまで何処にいたの?」
そう言えばなー、と俺も思った。
「えっとね、オパールになった瞬間走って木の上で遊んでた!!」
「へー。風雅とは大違いだね」
「何がだよ」
もうなんだかどうだか。
~森を通過~
「うわー、自然だね」
「なんか癒されるー」
「よくわからブヘッ」
結構森の奥の方に来た所で美玲と白夜が言ったのだが、俺はどうもそういう気になれず、呟いたら美玲に殴られた。いや、はたかれたか。
森の奥は本当に自然。あら自然。
「そろそろゴールだといいけど……」
もうなんか疲れてきた俺は、思わず溜め息を漏らす。
「元気ないなぁー!! あはははははははははは」
「お前とはちゃうんだよ」
そう言うオパールは走りまわってる。元気なこった。
「皆さーん! 到着でーす!」
「お、よかったよかった」
歩いた甲斐があって、ようやく源流に着いたようだ。
「今までのが十分試練ですが、ここの水を飲んでくださーい! それで終わりでーす!」
「ほう」
スタッフさんに言われるままに、川の水を両手ですくって飲む。すると、
「う、うめぇ」
「本当だおいしい」
「運動したしね」
どうやら美玲と白夜も俺と同じ感想らしいが、なんせ水がうまい。甘い。運動した後の水はうまいけど、源流の水だからなのだろうか、その柔らかい水はとてもうまい。
「さいっこー!!」
ガブガブガブガブと、水をその名の通りがぶ飲みするオパール。水におもっくそ顔が入ってるし。気品の欠片もねーのか、お前は。
「それでは五分休憩した後、公園に戻りますのでー!」
スタッフさんの声が響く中、俺たちは、少なくとも俺は、疲れた体を癒していた。
〈11・12月編へ続く〉
次回でようやく完結です。スタンプラリー。こっちとしても疲れましたね。まぁそゆことです。それと二作目を投稿しました!良かったら見てください。目次下にリンク貼ってあります。それでは!




