戦騎候補生②
≪光術≫について語る上で、戦騎と光姫の関係は外せない。
光術とは、光姫のもつ≪理力≫を使う。戦騎に≪理力≫は無い。それなら光姫のみ育てればいいと思われがちだが、それは少し違う。
光姫の持つ≪理力≫は膨大で、一度に大量使用する事はほとんどの場合、出来ない。単位時間当たりの使用量が少ないのだ。また、光姫の数は少なく、少数精鋭を気取るには不安が残る。
その問題を解決するのが戦騎で、戦騎は自身の≪理力≫を持つ事は無いが、光姫の≪理力≫を受けとり、使う事が出来る人間の事を指す。戦騎へ≪理力≫を譲渡する事で一発の出力はともかく、手数という形で単位時間当たりの出力を増やし、殲滅力を上げる事が出来るのだ。戦騎への≪理力≫の譲渡は、一人当たりに渡せる量はともかく人数が無制限で、一人の光姫に対し複数の戦騎が付くのが一般的である。ただし、戦騎は光姫のパートナーと考えられるので、戦騎のリーダー以外は従騎として扱われる。
また、光姫が≪理力≫を扱う遠距離砲撃と支援に集中し、戦騎が直衛と切り込みを担当することで光姫への被害を抑える事になる。戦騎と光姫では戦騎の方が数が多く、消耗しても入れ替えが容易という現実がこのような戦術が発展してきた。
学院では、戦騎と光姫はワンセットで扱われる。
10歳の入学当初は適正の確認と基礎能力の強化に充てられるので、基本的に知り合い同士で組むのが一般的だ。あぶれてしまった場合は、高齢の引退してしまった光姫が面倒をみる事になる。
12歳ごろになると大体のペアは完成し、大きな問題が無ければそのまま卒業まで一緒に組むことになる。光術の正式な扱いと運用を学び始め、実戦を模した訓練が始まるのもこのころだ。
15歳からは能力に見合った待遇という事で、バランスの悪いペアを強制解体し、“能力の近しい”者同士でペアを組み直させる。そろそろ実戦の空気を吸うようになり、大規模討伐などで“はぐれ狩り”と呼ばれる実戦訓練をすることになる。成績上位の者は討伐隊の正面に配備されたりもする。
レイナスは成績下位とは言っても戦騎であり、当然光姫がいる。
15歳まで組んでいた少女とは成績の差があり過ぎた為に分かれる事になったが、今のパートナーにレイナスは納得している。
レイナスとは少々違うタイプの問題を抱えた少女だが、上手くかみ合えば上位も狙える。そう信じている。
さて、そのパートナーはと言うと――
「また、総合C-判定です~」
レイナスと同じような成績の為、半泣きになっていた。
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