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夏の大討伐 2日目

 2日目。

 空は曇天。風は弱く雨は降らないと思われたが、実に思わしく無い天気だった。

 光術はその名の通り、光を扱う術。曇天や夜間では、通常よりも効果が落ちる。

 しかし、大規模編成であった事、安全マージンを多くとって危険を減らしている事もあり、大討伐はそのまま続行される事になった。



 この日のレイナス達は正面後衛に配属された。つまり、予備戦力である。

 昨日の戦いである程度戦果をあげた者はここに来るらしい。



 正面前衛より鬨の声が上がる。戦闘が開始されたのだが……レイナス達に、出番は無い。唯一、リーゼだけは遠距離攻撃が得意という事ありその場で参戦している。


「……駄目だな、索敵は全く効かない。何もできない」

「私も。本隊配属なんて考えて無かったからね……」


 レイナスとシャルは、二人揃って肩を落とす。

 普段二人が使っている索敵は広域探索術の≪ソナー≫といい、理力と魔力の反応を見るものだ。

 ちなみに魔力とは闇術を使う時に使われるエネルギー(?)で、理力とは全く性質が違うものである。人間は魔力を持たず持てず、理力のみが使える。

 で、普段は人口密度が低いので光術の通り道があるのだが……レイナスの索敵術は目の前の高密度の味方に反応して、その先を見る事が出来なくなっているのだ。普段ははぐれ狩りばかりで、このような状況を想定していなかったのだ。

 逆にリーゼは遠距離攻撃役としてこの状況も想定内。自分より3mほど上から正面を見下ろす事ができる≪スカイアイ≫という光術を使っているので、何の問題も無く攻撃に参加できる。上昇志向が強く、いつか使う機会も出てくると信じて練習していたのだ。


 この状況下でやることと言えば、正面にいるヴラムは思考から外して、周辺の警戒ぐらいしかできない。

 レイナスはシャルと二人、リーゼに一言(ひとこと)()ってから離れる。

 同じような状況の戦騎は他にもいるのか、それとももともとそういう役目の戦騎だったのか。同様に周辺警戒を行っている人は多い。

 その中には、ヴェロニカもいた。


「あら、レイナス。奇遇ね」

「ああ、そっちこそ、囮役ごくろうさま」


 ヴェロニカはトレイン部隊の一人として活躍していた。

 大規模戦闘そのものが訓練の一環であり、ヴェロニカのような超戦力は活躍しないことが望ましい。本人も養殖のような戦い方は好みに合わないので、「戦わずそれなりに楽しめる」トレイン部隊の一人として、戦騎たちに混ざって任務をこなしていた。手加減と出力調整の訓練にはなるらしい。


「今日は後衛だったわね……。遠距離攻撃が苦手なのは変わらないのね」


 苦笑するようにヴェロニカはレイナスの成績を思い出す。近接特化、しかも短期決戦型。自分(ヴェロニカ)がパートナーを務めていた時はもう少し戦い方に幅があったが、レイナスは新しい力になれるため、まずは一つでもまともに戦えるスタイルを構築しようとしている。得意の近距離戦闘から入るのは当然と言えた。


「索敵術はどんな配置でも必要になる術系統よ。今度練習に付き合うから、覚悟しておきなさい」


 ヴェロニカはそれだけ言うと、巡回に戻っていった。

 レイナスと一緒にいたいという気持ちが無い訳ではないが、任務を途中で放棄するような性格はしていない。任務を終わらせてからしっかり甘えればいいというのが基本になる。傍若無人とルール無用は違うのだ。



 この日のリーゼは撃破数(スコア)4匹。レイナス達は0だったが、明日の配置に影響するだろうからと気にしない事にした。この日は抑える事にして、翌日頑張ればいいのだ。


 こうして2日目は過ぎて行った。

読んでいただきありがとうございます。

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