ー1ー 始まる
雰囲気に違和感を覚えるかもしれませんが今回だけです。
2016年7月21日
「ーSukinano Onlineー」ではプレイヤーどうしで闘うPK(Player Killer)でポイントを荒稼ぎしチート並の力を手にする者がはびこる時代。
ここ、レイキ山の山道から外れたところに建つ小屋に2人は隠居している。
ログアウト不能時からデスゲーム化までのあいだ2人はほぼ不休で狩りを続け雄太はランキング1位、佑香はランキング2位にまで上り詰め今だその記録は破られていない。
早く解放されるための努力だったが報われず今に至っている。
雄太と佑香はそれぞれ2次職の魔剣士と賢者になり魔法も数十種類扱えるまでになった。
運営の動きをまって1年近くたつ、が相変わらず動きはないようだ。
ランキング上位者は狙われやすいため隠居していたがそろそろ戦場に戻ろうかと考えている。
2人はこのゲームの半分をクリアしている、残り半分をクリアすれば自由。
だが理由はそれだけじゃない。
先にPKのポイントを説明するが、ポイントには攻撃値、防御値がありこちらから仕掛けるか仕掛けられるかで変わる。
そして3人目の幼馴染、と言うと若干違和感があるがそいつの防御値が異常に高い、集中攻撃を受けていると言っても過言ではない。
そいつを助けることと、運営に絶望した2人は再びエンディングを目指す事にしたのだ、もちろんリスクは承知のうえでだ。
「そろそろ行くか?」
「そうだね、行こっか!」
耳に髪を掛けながらランキングと同時にメニューを閉じる。
雄太が二刀を携え、佑香は杖を握る。
小屋を出ると雄太は呪文を唱える。
「フレア!」
すると小屋が巨大な火柱によって蒸発する。
2人は飛び上がり山を下りる。
街に着くが地に足はつけず、闇都市ガレアを目指す、「幼馴染」のもとに。
***
闇都市ガレア、悪がはびこり今となっては死者が絶えないという。
そこにランキング23位カイタが居る、なぜ狙われているのに危険な場所に居るのだろうかと疑問に思うが考えても答えは出ない。
モブの警備員に都市を囲むように建つ超合金の壁の隙間の門で足止めされるが佑香の風魔法で窒息させ眠ってもらう、その間も歩調は変わらない。
闇都市ガレアはゲーム中盤で訪れる場所だだがPKを好む者はここに集まるのでここから先へ行ける者はほとんどが天才だと言われている。
当然ランキング二桁なら確実にクリアした場所だ。
周りは昼にもかかわらず薄暗く外灯の光が妖しく街を照らす。
追跡機能を使い目標の詳細な位置を調べる。
どうやら闇商店街の開けた場所に居るようだ。
今さら急ぐ必要はないのだが2人は走る。
目的地に着く、そこではカイタを取り巻くようにたくさんのプレイヤーが戦闘の姿勢をとっていた。
「お前ら!なにやってんだよ!そいつから離れろ!」
叫んだのは雄太だ
「あぁん?!うっせーよ!こいつが調子のってるからだろうが!」
おい、あいつらランキング1.2じゃね
誰かが囁く、それを聞いた周りの人間が体の向きを変え数十人が雄太と佑香を睨みつける。
「お前ら!あいつらを殺れ。幹部は引き続きこっちだ」
そういうと数人を残した数百人が2人を囲む、どうやらなにかの組織のようだ。
「雄太、逃げろ!まじで殺られる!」
言い終わらないうちにカイタを数人が襲う。相当の手練れのようで剣や魔法が容赦なくカイタに降り注ぐ。
雄太達の側にきた人間の一人が口を開く。
「身動きしなかったらこっちも攻撃しねぇ、観戦させてやるよ」
するとカイタが息を荒げながらも雄太に叫びかける。
「どうせ殺られるって!さっさと逃げろ」
会話という隙ができたせいでカイタの脇腹に水球がめり込み雄太の方に飛ばされる。
「なにが逃げろだ!かっこつけてんじゃねぇよ!」
強い口調で話す雄太だったが急に表情が和らぐ。
「ボロボロじゃねぇか、お前なんかやったのか?」
「あいつらの暇潰しかなんかだろ」
「そっか・・・」
そういうと雄太は刀を抜き、それに合わせて佑香が杖を構える。
「そうだよ、昔から変わってない。私たちを信じてよね」
雄太の剣に豪炎が纏わり付く。
その刀で軽やかに敵を切り裂く。
さらに佑香は氷の魔法で敵を攻撃する。
圧倒的な戦闘力で敵を一掃する。
残すは幹部と思われる数人とボスだけだ。
「どうする?逃げるか?」
敵に挑発的な言葉を投げかけるが微動だにしない。
「あぁ、逃げさせてもらう。だが俺を倒したとしても俺はただの雑魚にしかすぎない」
敵は飛び去り、三人だけが残される。
「カイタはなんでこんなとこにいたの?」
「仲間探しだよ、エンディングまでの仲間を探してた。」
「職業は?」
「魔銃士」
「俺達とエンディング目指さね?」
「まじで?ありがと・・」
「だからさ、俺達を信じろ」
「うん・・」
それから三人は話し合い「五神の住まう山[聖域五行山]を目指しメインクエストの攻略を目指すことにした。




