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第1話 一般人の私死亡、そして勇者の私誕生
死んだ。呆気ない人生だった。毎日毎日満員電車、サービス残業、モラハラ、パワハラ、セクハラ三昧。労働環境のクソさを凝縮した会社に務めてしまったのが運の尽き。グッバイ現世、ウェルカム来世。そんなことを思いながら、私は電車に飛び込んだ。
痛みは一瞬、虚無が続くかと思っていた。しかし私は泣いていた。おぎゃあ、おぎゃあ。
……おぎゃあ?
「勇者ハイリオ様のご息女がお生まれになったぞ!!」
「新しい勇者様の誕生だわ!!」
「めでたい!今夜は宴じゃあ!!」
ウェルカム来世が、早すぎる。
しかも勇者?世界観すら違う。
「名前はソンタリア様に決定だ!」
「勇者ソンタリア様万歳!!!」
私の名前はソンタリア、何もしていないのに、どうやら勇者になったらしい。




