疾走 捌 福岡 または 油山 (仮)
「いい男は見つかったのかよ。」
「見つかったよ、二人も。」
「へ〜ぇ、」
俺は、男の、、
俺は安心し切って眠っていた。
満たされて、
抱きつく様に眠っていたらしい。
男の背中が動く、
背中に描かれたそれが動いている。
男が俺を振り解くように動いていく。
男がそのまま締め上げている。
汚れた六尺を締め着けいる。
男の尻が引き締まる
男の背中が決まっていく。
俺が真似た背中がそこに立って、ある。
男の(前)袋が盛り上がっている。
濃い繁みが両脚へと、臍へと溢れて続いている。
唐突に昨日の夜(、朝か)のことが蘇る
パーキングの男が顔を出してくる
『なぜ?気になるのか。』
男は薄いシャツとパンツを身に付けていた、
手首からと足首からの先、そして、首から先の顔と頭の、それ以外は、
濃いグレーに包まれていた。ゴツゴツとでこぼこを
男の体を強調するように浮かび上がらせて。。
俺に気付いて「行くぞ」と声飛ばす。
男は体を折り赤い長いソックスを履いていく、
幅の広いキドニーベルトを巻き付けている。
ぶら下げたプロテクターが揺れている
ぶら下げたパンツを引きずり出し、
吊るしたジャケットを引っ張り出す。
ジョックストラップとグローインカップを眺めて
(男の動きが)止まっていた、
(考えているようだ、悩んでいるのか。)
「行かないのか。」「どうした。」
『男は特に大柄だったわけではない。』
『骨格が、ガッシリとした広い胸が
浮き出していた。』
『透けて見えていた。』
『視ていた。思い出す。』
男の膨らみを覆っていく。
脚を通して股間も覆い隠していく。
腕を通して胸を覆って、
黒い革のジャケットとパンツが包み込んでいく。
「決めて、行くぞ。」
「今日は。」
男はフェイスマスクもグローブも選んで取り出してい
る、
男の体は見事に決まっていた。
俺も昨日まで張り付いていた黒い革を身に付けていく。
真似た藍色のベストも背中に貼り付けた。
男は赤いバンダナを頭に巻いていた。
おれも巻く、
「行くか。」と男の声。
バンダナの色は濃紺。
ヘルメットとグローブを抱えて部屋を出る。
男の体には、ウェストベルトとレックベルトが、
バッグを掴んで巻き付いている。
俺はウエストバッグを着けて。
顔からは眼だけを見せている。
『怖いな。』
男の眼は、ぎらりと、赫らせていた。




